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110 高知論叢 第92号15.0%であった。その理由としては,「やりがい・働きがいがない」「仕事をずっと続けていくことはできないから」や「自分が満足のいく仕事をしたいから」などがあげられた。進路希望等の分析結....

110 高知論叢 第92号15.0%であった。その理由としては,「やりがい・働きがいがない」「仕事をずっと続けていくことはできないから」や「自分が満足のいく仕事をしたいから」などがあげられた。進路希望等の分析結果から,多くの人が仕事を行う上で求めているものは「やりがい」や「生きがい」であるといえるが,満足していない状態はその人にとっての就業意欲を低下させ,やりがい・生きがいを感じさせなくさせる。それならば,自分に合った職や自分の個性や能力を生かせる職に再就職したと考えている傾向が全体的に見られた。 次に,前記の状況下において,転職を希望した者のうち,「 仕事を辞めてでも求職活動をするか,仕事を辞めずに求職活動をするか」という質問については,「辞めてでも求職活動をする」と回答した者が 2 0.3%,「辞めずに求職活動をする」と答えた者が 7 7.2%であった。 満足していない職場にいながら転職を希望する場合,大多数がその満足していない仕事を辞めずに求職活動するという結果が出た。このことから,「仕事を失う=賃金がもらえなくなる」という状況に対する不安感や恐れを多くの人が抱いていると考えられるが,満足していない職場であっても,生活を維持するための賃金を得たるために,仕事を辞めずに求職活動を行うことを選択する傾向が見られた。 最後に,前記の状況下において,仕事を辞めてでも求職活動をする事を希望した者のうち,ハローワークなどに通うか,通わないかという質問については,「失業時にハローワークなどに通う」と答えた者が75.8%,「通わない」と答えた者が 24.2%であった。 満足していない職場からの転職を希望し,なおかつ,仕事を辞めてでも求職活動をするという選択をした人の大部分が,具体的な求職活動を行い,ハローワークなどを利用するという結果が出た。自分に合った職業を発見したいと考える時,自分の力だけではなかなか上手くいかず,職業に関する情報や適性などをアドバイスしてくれる職業斡旋機関を利用することが,早く再就職するために最も的確な手段であると考えている傾向が読み取れた。 第2の想定は, まったく仕事をしない失業時である。このとき, 求職活動をするか, しないかという質問について,「求職活動をする」と答えた者が