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持続可能な都市農村交流拠点( 農林漁家民宿) のために59 言うまでもなく農林漁家は農林水産物の販売によって収入を得ている。これに対してグリーン・ツーリズムでは,「モノが動くのではなく人が移動する」ことに....

持続可能な都市農村交流拠点( 農林漁家民宿) のために59 言うまでもなく農林漁家は農林水産物の販売によって収入を得ている。これに対してグリーン・ツーリズムでは,「モノが動くのではなく人が移動する」ことによって,景観,文化,農林水産業の商品にならない部分( 作業も含む) など,「市場」や「流通」に乗せることのできないものが経済効果を生むとともに,人と人との交流が様々な意味で地域の活性化につながる(図2)。 地方の市町村や地域の振興計画には必ずと言っていいほど「グリーン・ツーリズム( 都市と農山漁村の交流) 推進」が文言として盛り込まれてはいるが,本格的に定着し始めたのはごく最近のことと言ってよい。 例えば高知県では平成12年に初めてグリーン・ツーリズムの取り組みとしての農家民宿が開業して以来,しばらく大きな動きはなかったが,平成16年以降急増しており,平成19年度もその傾向は続いている3(図3)。また全国的に見3 農林漁家民宿」には明確な定義がない。農村休暇法による「農林漁業体験民宿」,センサスによる「農家民宿,漁家民宿」等の用語が混在し,それぞれのデータについて述べる際に煩雑である。ここでは,定義の異なる2つのデータであるが,全体としての増加傾向を示すものとして取り上げる。 高知県における「農家民宿等」の開業数については,平成12年度に開業した農林家が経営する民宿「いちょうの樹」を第1号とし,以降は農村休暇法の定義による農林業体験民宿を「農家民宿等」と定義し,市町村調査によって把握している。図3については,農林漁家が規制緩和を活用して開業した民宿を調査したものである。 図2 農家経営とグリーン・ツーリズムモノが動かず人が動くことによって作成:山?眞弓