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102 高知論叢 第94号的。(b)架橋発泡ポリオレフィン事業で,自動車内装材向け製品に強いドイツ企業を買収。自動車内装材向け製品市場に参入することが目的。(c)スクリーン印刷・産業用印刷に強い競争力をもつ英....

102 高知論叢 第94号的。(b)架橋発泡ポリオレフィン事業で,自動車内装材向け製品に強いドイツ企業を買収。自動車内装材向け製品市場に参入することが目的。(c)スクリーン印刷・産業用印刷に強い競争力をもつ英国企業を買収。自社が強い商業印刷から事業領域を拡大することが目的。(d)フランスの金型設計・製造会社,英国とオランダの金型会社を買収。欧州市場で企画・デザイン・設計・試作・金型・成型のフルライン業務を拡充することが目的。(e)フォルクスワーゲン系列のドイツ自動車部品企業を買収。ドイツ市場への参入を果たすと共に,欧州以外の地域でもフォルクスワーゲンの海外工場へ部品を納入することが目的。 一方,中欧における生産体制の増大は,西欧の場合とは異なり,ほとんどが子会社の新設と既存現地法人の拡張である。そして,多くの企業において,生産体制増大の目的は,欧州での販売を目的とした完成品の生産,あるいはそのような完成品企業に供給する部品の生産を拡大することである。しかし,このような投資目的については良く知られており,改めて確認するまでもないであろう。中欧地域での生産体制の増大の特徴は,このような生産拠点の新設・拡張が,西欧の生産拠点からの生産移管や分業関係形成を伴っているケースが少なからず見受けられることにある。この問題については,次節で検討することにしよう。(3)生産体制の縮小 表 8 は,上述の54社が西欧と中欧で実施した生産体制縮小の事例18件の内容を示したものである。 西欧における生産体制の縮小に関しては,閉鎖 9 件のうち 8 件が生産移管に表 8  生産体制縮小の内容(件(%))西  欧中  欧閉鎖(解散・清算) 9( 56.3) 2(100.0)生産機能の一部移管5( 31.3) 0( 0.0)他企業への売却2( 12.5) 0( 0.0)合     計16(100.0) 2(100.0)(出所)『日刊工業新聞』(縮刷版)より作成