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ジェネリック医薬品メーカーの経営戦略に関する調査研究67海外への生産委託も今後の選択肢として考えられよう。現在,厚生労働省が求める数量ベースで30%以上というジェネリック医薬品の生産能力は国内にある17)が....

ジェネリック医薬品メーカーの経営戦略に関する調査研究67海外への生産委託も今後の選択肢として考えられよう。現在,厚生労働省が求める数量ベースで30%以上というジェネリック医薬品の生産能力は国内にある17)が,さらに需要が拡大すれば,国内で生産設備を増強するか,日本へ進出する海外メーカーに依存するか,海外に生産委託をするかの選択肢が考えられる。コスト面と安全性の面を考慮すれば,日本のジェネリック医薬品メーカーによる十分な管理体制を敷いた海外への生産委託は,有力な選択肢になると考えられる。その場合,インドのジェネリック医薬品メーカーは,有力な委託先候補になると思われる。(本研究に対しては,財団法人島原科学振興会の平成19 年度研究助成金をいただいた。財団法人島原科学振興会および調査にご協力をいただいた関係者の方々に対して,記してあらためて謝意を表する次第である。) 注)1) 厚生労働省「医療・介護サービスの質向上・効率化プログラム」2007年5月。なお,本稿では,ジェネリック医薬品,後発医薬品,後発薬という用語を区別せず,同義で用いている。2) この点について詳しくは, 久保研介「インド製薬産業   発展の制度的背景とTRIPS 協定後の変化   」久保研介編[2007],湊一樹「インド製薬産業―発展の制度的背景とTRIPS 協定後の変化―」久保研介編[2007],久保研介「特許制度改革下におけるインド製薬産業の動向」内川秀二編[2006]上池あつ子・佐藤隆広[2006],山名美加[2007]を参照されたい。また,インドは,国際的に医薬品のアウトソーシング先として注目され,とくに製造受託先としての役割が増しているという(上池あつ子「インド医薬品のアウトソーシングビジネスと知的財産権保護」久保研介編[2007]pp. 81-5.)。3) 業務提携,資本関係については,月刊ジェネリック[2008b]を参照されたい。また,先発薬メーカーのジェネリック医薬品への参入については,遠藤伸彦[2006]を参照されたい。4) その他にも,ザイダス・グループ(Zydus Grope),トレント・ファーマスーティカルズ社(Torrent Pharmaceuticals Limited)などが進出している。詳しくは,増田耕太郎[2007]を参照されたい。また,逆に,インドへはエーザイ株式会社が日本の製薬会社としては初めて2004年10月に進出しており,現在,インドで新工場を建設している(アジア・マーケットレヴュー[2005]およびエーザイ株式会社HP http://www.eisai.co.jp/company/production.html参照)。5) アンケートは, 日本ジェネリック製薬協会(44社)へは2007年9月15日, そして日本製薬工業協会(70社)へは2007年9月15日に発送し, 回収期限はともに2007年