095号

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8 高知論叢 第95号ンの開発のためには,このことは不可欠である。この問題の解決方法については,後ほど第Ⅳ章において提案したい。ユニバーサルデザインの定義と7原則 ノースカロライナ州立大学ユニバーサルデザ....

8 高知論叢 第95号ンの開発のためには,このことは不可欠である。この問題の解決方法については,後ほど第Ⅳ章において提案したい。ユニバーサルデザインの定義と7原則 ノースカロライナ州立大学ユニバーサルデザインセンターは,ユニバーサルデザインの定義と 7 原則を開発して公表した。1995年に最初のものが明らかにされ,その後改訂されて1997年にVersion 2 が公表された。本稿で使用したのはこの改訂版である。このホームページによれば,この開発には,建築家,工業デザイナー,エンジニア,技術者,環境デザイン研究者などからなるグループが作業チームをつくって協力したという。8) そのホームページではまずユニバーサルデザインの定義が示され,その次に 7 原則が詳細に明らかにされている。7 原則は,原則名(Name of the Principle),原則の定義(Definition of the Principle),ガイドライン(Guidelines)という順序で解説されている。原則名とは,「原則の基本的な考えを簡潔に述べたもの」,原則の定義は,「デザインに対する原則の最も重要な指示を簡単に説明したもの」,最後のガイドラインは,「原則に忠実なデザインに必要とされるべき基本要件」との説明がある。  7 原則は,①現存するデザインの評価基準として,②デザイン作成過程を導く基準として,③デザイナーと消費者を啓もうするための基準として,適用されるものであるという。 これらのユニバーサルデザイン原則には,前述したように次の二つの注記が示されている。それを訳したものが次のものである。(1) 「ユニバーサルデザイン原則は,すべての人に使いやすいデザインという視点でのみ作成されたものであって,実際のデザインはそれ以外のことにも関係する。デザイナーは,経済性,技術性,文化性,ジェンダー(性差別),そして環境への配慮などについても考慮しなければならない。」(2) 「ユニバーサルデザイン原則は,デザイナーに提供するガイダンス(手引き)として,多くの人のニーズに対応できるという特徴をできるだけ多く集めてみたものである。ガイドラインのすべてが,どのようなデザインにも当ては