095号

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介護労働の変容と財政課題81を受ける必要がある。また,ベッドで排泄などしていた場合は,まず着替え,清拭,衣類等の洗濯,ベッド周りや室内の掃除などをする必要があり,通常と異なる手順で介護を行うことになる。....

介護労働の変容と財政課題81を受ける必要がある。また,ベッドで排泄などしていた場合は,まず着替え,清拭,衣類等の洗濯,ベッド周りや室内の掃除などをする必要があり,通常と異なる手順で介護を行うことになる。さらに,家族関係や経済的状況に不安や問題が生じたときには,実情を把握した上でケースワーカーやソーシャルワーカーと連携する必要がある。 要介護者の日々の体調やニーズの変化に常に注意を払い,それに対応し,必要であれば,介護内容や介護計画を変更することが求められる。このように,介護労働は常に変動的・流動的であり,決して画一的・マニュアル的にできるものではなく,必要に応じて臨機応変に対応することが求められる。(3)協 働 性 介護の目的は要介護者の継続的な生活支援にあるが,要介護者のニーズは多様であり,身体的・精神的なものから,経済的,社会的なものにも及ぶ。介護職だけでそうした問題に対応することは困難であり,医師や看護師・保健師などの医療従事者や,社会福祉士や介護支援専門員など,他の専門職・専門機関と密に連携をとり,協働していく活動が求められる。また,地域生活との継続性・連続性を保つためにも,家族はもちろん地域社会や住民組織との連携や協力関係を築くことも必要である。 施設においても,多機能化・小規模化が進み,地域に密着した社会資源として位置づけられ,多様な役割を果たすことが重要になっている。入退院・入退所を支援するだけでなく,チームケアを積極的に取り入れ,地域生活の拠点として他職種・他機関と連携することが求められる。 このように,要介護者の生活を多面的・重層的に支援するために,他職種・他機関と常に協働的に活動することが重要となっていきている。2.介護労働の担い手と「看護」代替性 介護従事者の現況については厚生労働省による「介護サービス施設・事業所調査」において,その資格や所属ごとに把握されている(表 1 参照)。このなかで「介護職員(訪問介護員)」とは介護福祉士と介護職員基礎研修課程修了者,