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スティーブン・リーパーさん講演会161 ですが,酸素については,人間を支えられないくらいにまで下がってしまうと,みんな死ぬんです。海も,我々が生まれた場所ですから,それを殺したら, 僕らはいつか近いうちに....

スティーブン・リーパーさん講演会161 ですが,酸素については,人間を支えられないくらいにまで下がってしまうと,みんな死ぬんです。海も,我々が生まれた場所ですから,それを殺したら, 僕らはいつか近いうちに死ぬでしょう。だから, 環境保護は大事です。我々は「宇宙船地球号」に住んでいます。宇宙船が汚くならないように,いつもみんなが幸せになれるように,平和文化へと卒業しないといけないのです。「不都合な真実」という映画も出ていますが 12),みんな必死に環境問題を言っているのです。それくらい危ない時期に来ています。(学生) アメリカがイラク戦争を起こした理由が様々に言われていますが,スティーブンさんは,このことについてどう思いますか。(リーパーさん) ブッシュ政権の人たちは,まだまだアメリカが世界のボスでないといけないと思っています。彼らは戦争文化の考え方です。戦争文化は, 1 つの組織の中でリーダーは 1 人しかいない。リーダーが強ければ平和になり,リーダーが弱ければ暴動が起きる。日本で徳川家康が全土を治めた時と同じ発想で,アメリカが強いボスになって,全世界を治めて平和をつくるという発想です。そのために何が必要かというと,まずオイルをコントロールしないといけない。どこがオイルを一番持っているかといえば,イラクです。だから,アメリカは,明らかにオイル欲しさのために戦争をしたのです。 でも,アメリカが世界のボスになろうとした試みは,失敗に終わりました。アフガニスタンでもイラクでも,弱くて小さな国ですら武力でコントロールできないわけです。中国やインドをコントロールすることはとうてい不可能です。それが分かったので,アメリカの金融業界は戦争12) 2006年放映のアメリカ映画。原題はAn Inconvenient Truth。地球温暖化問題に取り組むアル・ゴア元米国副大統領のスライド講演の様子を,環境破壊の映像や自身の半生を交えて構成したドキュメンタリー映画。環境問題の啓発に大きく貢献したと評価され,同映画は第79回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した他,ゴア氏自身にも2007年のノーベル平和賞が授与された。