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60 高知論叢 第96号639名へと249名(約28%)減少している。職員数も同様に,165名から117名へと48名(約29%)減少している。職員の詳細を見ると「兼任」「臨時」職員が相対的に増加していることが分かる。そこで,....

60 高知論叢 第96号639名へと249名(約28%)減少している。職員数も同様に,165名から117名へと48名(約29%)減少している。職員の詳細を見ると「兼任」「臨時」職員が相対的に増加していることが分かる。そこで,専任職員を 1 人とし,兼任および臨時を1/2人として計算した修正値を出してみると(表 2(D)の値), 実質的な事務局体制は職員の減少以上に縮小しているものと見ることができる(修正値の職員数の推移は120から81.5であり,約32%の減少)。修正値に基づく平均職員数は 2 前後で推移している。市町村合併に伴う農業委員会数が53から34へと19(約36%)減少しており,1 委員会あたりの平均委員数および平均職員数の推移をみると大きな変化がない(A/C,B/C,D/Cの値)ので,委員会の体裁は維持できているといえるのかも知れないが,農業委員と職員の職務の負担はどうだろうか。 表 3 は農業委員,職員数,農家戸数よび耕地面積から,委員・職員一人当たりの農家戸数および耕地面積を計算したもの(職員数については表 2 の修正値(D)で計算)である。委員・職員とも,一人当たりの農家戸数および耕地面積が増加していることが分かる。事務処理件数が農家戸数や耕地面積に比例するとは限らないので,委員や職員の事務処理に関する負担がどれほど重くなっているかをこの表で明らかにすることはできないが,年を追うごとに委員・職員とも,広い範囲を対象に活動をするようになってきたとはいえよう。 これまでみてきたように,高知県内の農業委員会は,平成期に入ってからは委員会数・委員数・職員数とも減少している。特に最近 5 年間の減少傾向が著しく,これは明らかに市町村合併の影響である。農業委員会あたりの委員数・表3 高知県における農業委員1人当りの担当範囲(農家戸数・耕地面積)の推移年度農 業委員数事務局職員数(表2修正値)総農家数(戸)委員一人当り農家戸数  職員一人当り農家戸数  耕地面積(ha)委員一人当り耕地面積  職員一人当り耕地面積  1995 890 116 38358 43.1 330.7 33900 38.1 292.22000 881 102 34919 39.6 342.3 29800 33.8 292.22005 732 84.5 32517 44.4 384.8 28900 39.5 342.02008 639 81.5 28800 45.1 353.4資料: 農林業センサス,高知県農業の動向(2008, 2009年),「高知県農業委員会実態調査結果」より作成。