096号

096号 page 73/170

電子ブックを開く

このページは 096号 の電子ブックに掲載されている73ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
農業委員会の今日的役割71安定供給体制の確立と食料自給率の向上」「米価安定に向けた施策の推進」「認定農業者制度の地域性に沿った見直し」「農業用燃料・資材費の高騰に伴う助成・支援措置」「介良東部地区の塩水....

農業委員会の今日的役割71安定供給体制の確立と食料自給率の向上」「米価安定に向けた施策の推進」「認定農業者制度の地域性に沿った見直し」「農業用燃料・資材費の高騰に伴う助成・支援措置」「介良東部地区の塩水化対策」であり,県への要望は「産地に適合した農産物の品種開発」「野菜類への適用登録農薬の拡大」「農業環境整備のための補助制度の見直し」「内水排除対策としての新川川の浚渫」「農作業の軽減に向けたヤギの活用」であり,高知市への要望は「市街化区域内農地の固定資産税の軽減措置」「営農指導技術員の分野ごとの配置」「有害鳥獣の駆除及び被害防除対策」「農作物残渣の処理費の軽減策」「孟宗竹の除去対策」であった29。建議された内容が実現するとは限らないが,農業者及び一般市民の農業・農政に対する意見を集約し,行政へ伝える役割を十分果たしていた。筆者は2009年の 4 月及び 6 月に,2 箇所の移動農業委員会に参加した。いずれの移動農業委員会においても地区担当の農業委員,役員(会長等),事務局員が出席し,地区の農業者も含め20~30名規模で 2 時間程度積極的な意見交換が行なわれていた。 (5) 農業協力員との連携 高知市では,旧鏡村・土佐山村地区に中山間農業協力員を置き,農地パトロールや移動農業委員会等,農業委員会活動の支援をしてもらう仕組みを作っていた。高知市への編入合併以前に,鏡村には15名,土佐山村には11名の農業委員が置かれていたが, 合併後, 鏡地区, 土佐山地区とも農業委員は 2 名ずつとなった。委員による地域に密着した活動が不可能となったため,10名ずつの農業協力員を新たに任命し,農業委員の補助業務等を行ってもらうこととした30。農業協力員は,高知市農業共同組合長が地域の農業委員の意見を聴いて推薦する者から市長により委嘱され,中山間地域の農業振興施策の推進,地区農業者の意見集約,農業委員の業務の補助,及び市長が必要と認める業務を行なうも29 高知市ウェブサイト内農業委員会事務局ページ参照(2009年10月現在)。(http://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/2798.pdf)なお,同ページ内に高知市からの回答(2009年 4 月)も掲載されている。(http://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/4283.pdf)30 高知市中山間農業協力員設置に関する規則(平成17年 1 月 1 日規則第49号)。協力員の会合には地区担当の農業委員も参加する。