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農業委員会の今日的役割73るとのことであった。年間の予算が協議会全体で100万円弱であり,その中でイベント等も行っており,相談員は,報酬などを度外視したいわばボランティアのような形で日々の相談業務をこなし....

農業委員会の今日的役割73るとのことであった。年間の予算が協議会全体で100万円弱であり,その中でイベント等も行っており,相談員は,報酬などを度外視したいわばボランティアのような形で日々の相談業務をこなしているようであった。また,ベテランの域に達している相談員ばかりなのでチームワークが良く取れているといった面や,農家の先輩女性として後継者問題に対する責任感や使命感を各相談員が持っているという面など,一朝一夕に真似のできる仕組みにはなっていないと思われた。 以上,各農業委員会活動のうちから特徴的なものを紹介した。紙幅の都合で筆者が見聞きした全てを紹介することができないが,上記のほかにも各農業委員会が独自に,また関係部局・団体と協力体制を構築して,農業・農村の活性化や地域振興に資する多くの特徴的な活動を行なっていた。建議(安芸市・土佐市・佐川町・高知市・四万十町・他),食育の町づくり条例(南国市),広報誌の発行および市町村広報誌への農業委員会活動記事の掲載(ほぼ全市町村),学校給食や病院給食での地産地消推進への協力(南国市・安芸市), 産業祭り等で開催する農家相談(安芸市・土佐市・大月町), 新規就農者受入事業(奈半利町),農地利用に関する農家全般へのアンケート調査(南国市・奈半利町),農地地図情報と農家台帳の一元化システムの構築(佐川町), 幼稚園児の芋掘り体験(大月町),ヘルスメイトの食育事業への連携(越知町),国営農地開発により造成された農地を利用したコスモスまつりへの協力(大月町), アグリ体験塾との交流事業(四万十町),農業委員会の合同研修(土佐市と須崎市)等である。2-4. 高知県の農業委員会が果たしている役割 ここまで,不十分ながら,農業委員会活動評価検討会で見られた高知県の農業委員会の実情について示した。数値から見た県全体の農業委員会の概要もあわせ,以下で高知県内の農業委員会が果たしている役割について整理してみたい。 まず, 法 6 条の求める農業委員会の業務について, 全ての項目について完全に執行されていると見ることができる市町村はないということが挙げられる。農業委員数・事務局体制が整い,必要と見られる業務についてほぼ執行で