096号

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94 高知論叢 第96号 会議の席上,配布されている謄写版印刷物は,速記録にも,第三小委員会議事要録にも登載されていないのであるが, 上記報告から, 後のA 案に連なると思われる(一)と,後のB 案に連なると思....

94 高知論叢 第96号 会議の席上,配布されている謄写版印刷物は,速記録にも,第三小委員会議事要録にも登載されていないのであるが, 上記報告から, 後のA 案に連なると思われる(一)と,後のB 案に連なると思われる(二)の,二つの考え方に整理されていることがわかる。2)行政手続との関係「C 委員 ……まず,全体の問題として保安処分というようなものはいらないのではないかということも一応問題にいたしました。行政上の措置にまかせるという程度で足りるのではないかという御意見も出ておりますが,大多数は,保安処分は必要であると考えて,話を進めている次第であります。」30「……『手続』のところであります。これは現在精神衛生法の二十九条にいわゆる措置入院,患者の意思によらない強制入院でありますが,措置入院と言われているものがありますので,これを今後できると予想されている治療処分とはどういう関係になるのかということが議論になりまして,これは両方置くというたてまえになりますと,どうなるのか。これは二本建てになるのですが,保安の必要の大きいものが治療処分のほうにきて,それほどでもないものが措置入院のほうにいくことになるだろうという見込みを立てているわけであります。」31 「行政上の措置」とは,精神衛生法(当時)に基づく措置であり,同法との関係をどう考えるのかが,後に言及するように,以後刑事法特別部会の論点の一つとなっていくこととなる。3)収容施設「C 委員 ……これは実際の動きとして,現在の病院関係者の気持というものが,伝えられているところによりますと,たいへん責任重大になってしまうので,病院で戒護までやるのは好ましくないという空気があるということであります。そこで,矯正局の職員が病院に配置されて,戒護のほうを担当するということになれば,あ30 法制審議会刑事法特別部会第三回会議議事速記録22頁。31 法制審議会刑事法特別部会第三回会議議事速記録25頁。