097号

097号 page 133/212

電子ブックを開く

このページは 097号 の電子ブックに掲載されている133ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
高知県における過疎対策の現状と今後の課題123るようになっている。7 過疎地域では, 自助努力ではおよばず, 維持可能性すら危ぶまれる地域が徐々に増加してきている。さらに,人口減少と高齢化ということから生じ....

高知県における過疎対策の現状と今後の課題123るようになっている。7 過疎地域では, 自助努力ではおよばず, 維持可能性すら危ぶまれる地域が徐々に増加してきている。さらに,人口減少と高齢化ということから生じる地域の維持可能性に関する問題は,過疎地域のみならず都市部の地域でもみられるようになってきており,今後の日本全体の課題の最先端として,過疎問題は改めてとらえ返される必要がある。87 「現代過疎問題」については,山本(1996), 2-4ページを参照。また,「限界自治体」という概念については,大野(2005), 11ページを参照。大野氏によれば,限界自治体とは65歳以上の高齢者が自治体総人口の半数を超え,税収入の減少と老人福祉・高齢者医療関連の支出増という状況の中で財政維持が困難な状態に置かれている自治体を指している。また,同22-23ページでは,同様の事態は集落単位でみると「限界集落」と定義できることも言及されている。8 都市部での問題については,古川(2009),を参照。都心に近いベッドタウンにあたる都市にある住宅団地において,高齢化の進展にともなう高齢者の孤独死など,「都会の限界集落化」といえるような問題が生じ,団地再生プロジェクトに取り組み始めている事例を紹介している。35.123.0 18.012.6 13.7 12.9 10.921.519.814.713.017.4 15.111.436.745.448.344.148.446.142.865歳以上30~64歳15~29歳0 ~14歳6.8 11.818.930.220.125.934.80%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%全国過疎地域全国高知県高知県過疎地域1960年1975年1990年2005年2005年2005年2005年図1 年齢階層別人口の構成比(注) データは国勢調査より。過疎地域は平成19年4月1日現在。高知県過疎地域については,過疎関係市町村のうち,過疎指定されている地域のみの合計値。(出所) 過疎対策研究会『過疎対策データブック 平成18年度過疎対策の現況』丸井工文社,2008年,21ページの資料に,筆者が一部加筆して作成。