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金融機関の社会的責任活動(金融CSR)の調査と評価(2008) 147を得ない学生が続出した。このため全員の参加がますます難しくなっていき,作業も長期化し,それとともに学生の集中力も欠け始めた。その内に,卒業論....

金融機関の社会的責任活動(金融CSR)の調査と評価(2008) 147を得ない学生が続出した。このため全員の参加がますます難しくなっていき,作業も長期化し,それとともに学生の集中力も欠け始めた。その内に,卒業論文の準備にも取りかからなくてはならなくなり,報告書を完全な形で完成させるまでの時間的余裕はなくなってしまった。 以上のような事情で,今回については報告書の完成はとても無理であろうと,断念しかかった。しかし学生達が熱心に議論して取り組んだ成果を前にして,このまま流れてしまうことになっては実に惜しいと感じるようになった。学生が真剣に議論してまとめた金融CSR の評価方法と評価基準については,金融CSR 評価の方法論の一つとして引き継がれるべき内容がある。また学生が丁寧に調べて自分の意見や感想を示したコメント評価には, 金融CSR 活動のあり方として参考になる材料が多く含まれている。さらに銀行だけではなく証券会社にも調査対象を広げた意欲作である。 このようなことから,完全完成版ではなくても,出来た所までを簡素な形で報告書にまとめてもらうことにした。したがって今回については,点数評価についての全体でのコメントや総合評価についての総括的議論そして調査・評価活動のまとめもない。それでも上記の理由から報告書にまとめるだけの価値はあると思う。 なお,ウェブ調査の限界もあり,金融機関が実際に取組みをしていてもウェブ上の情報発信を怠っていたり目立たなかったりして,学生の目にとまらなかった取組みもあると思われる。金融機関には,わかりやすい情報発信と情報開示にいっそう努力していただくようお願いしたい。金融機関に関する情報は,金融機関の私物ではなく,社会のもの(公共財)だからである。2  本調査・評価活動の概要と経過 本調査・評価活動の概要と経過は次のとおりである。2008年5 月~ 7 月 予備学習:参考文献にあげた金融CSR に関する文献資料や教材DVD で学習した。