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海のコモンズの現代的可能性41問題の鍵になる。3. 海洋自然資源の特性と漁場利用(1)海洋自然資源の特徴 ここでサンゴ群集生態系や漁業資源といった海洋自然資源の特徴について見てみよう。 第一の特徴は再生可能....

海のコモンズの現代的可能性41問題の鍵になる。3. 海洋自然資源の特性と漁場利用(1)海洋自然資源の特徴 ここでサンゴ群集生態系や漁業資源といった海洋自然資源の特徴について見てみよう。 第一の特徴は再生可能性である。すなわち,海洋生物によって構成される資源であり,何らかの利用を行い資源が消耗しても,その自己増殖力の限界を超えない範囲で適度に利用する分には資源が回復する。 第二に,資源の存在する海洋という空間の特徴から,排除性が低く,競合する利用者を排除するには多大なコストを要することが多いという排除困難性,あるいはオープンアクセス性という特徴である。 第三の特徴は, 外部連関性とも言える性質で,(1)海藻や貝類などの固着性資源を除いて移動性を持ち,特にマグロ・カツオといった移動性の高い魚類の第1表 CPR の長期持続的利用のためのコストの規定要因と一人当たりが負担する    コストの関係資源系の囲い込みコスト資源系の維持・管理コスト管理組織の資源のモニタリング形成・維持コスト(監視)コスト管理組織による占有コスト資源のまとまりの空間的・時間的広がり広がれば逓増広がれば逓増広がれば逓増排除困難性排除困難になれば逓増資源の観察困難性観察困難になれば逓増観察困難になれば逓増観察困難になれば逓増資源利用の多様性 多様になれば,逓増多様になれば,逓増多様になれば,逓増集団のサイズ 大きくなれば,節約大きくなれば,節約大きくなれば,節約大きくなれば,逓増地域の社会関係資本大きければ節約の可能性出所:筆者作成。