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年の台湾・中山大学でのシンポジウムの開催,中山大学・ビコール大学・フィリピン大学・フィリピン農業省等との海外協定の締結,さらには多くの海外調査などは,先生の精力的な活動の一端を示すものでしょう。次に述....

年の台湾・中山大学でのシンポジウムの開催,中山大学・ビコール大学・フィリピン大学・フィリピン農業省等との海外協定の締結,さらには多くの海外調査などは,先生の精力的な活動の一端を示すものでしょう。次に述べます先生の研究業績は,このような国際的な活動のたまものといえるかもしれません。 先生の研究は,あえて一言でまとめさせていただくならば,ご着任前は「東南アジアにおける農業経営分析,農業開発を主軸に展開」され,着任後は「黒潮圏における沿岸域管理を文理融合型で展開」されたものといえましょう。もとより,先生のご業績は膨大かつ広範なものでこれをとりまとめることはとうてい私のなすところではありません。 とりあえず先生の研究業績の件数をご紹介します。 著書は24篇(うち欧文のもの9 篇),論文37篇(うち欧文のもの19篇),学会報告25回(うち欧文によるもの15回),調査資料39篇(うち欧文のもの8 篇),書評16篇,翻訳5 篇,まさに膨大な業績といえます。また,1994年には,論文「インドネシアにおける畑作ファーミング・システムの研究」により,東京大学より博士(農学)を授与されています。 先生は,本学着任後着任までの農業開発という分野を海洋管理・沿岸域管理へと転換されました。学内には蓄積のない文理融合の研究スタイルを構築しながら,黒潮圏の大学,とりわけ,ビコール大学・フィリピン大学(フィリピン),中山大学(台湾)との交流協定を締結し,密接な関係を発展させてこられました。これらの大学とは日本及び海外でシンポジウムを開催し,研究者相互の交流や沿岸域管理に関わる国際共同研究を継続されてきました。昨年度からは,黒潮圏の対象としてインドネシア,マレーシアに拡張するS 字帯の研究領域を設定され,それぞれの国の大学とも交流協定を締結ずみです。着任以来6年間の集中的な共同研究により,黒潮圏の重厚なネットワークが完成され,文理融合研究の基礎固めがなされたことは評価してもしきれないものがありましょう。 最後に,人文学部との関わりについて述べさせていただきます。 講義(開発経済学)では,東南アジアにおける長期の研究や滞在経験に裏打ちされた経験をもとに学生が海外社会の実態を体感できる機会を与えてこられました。また,この授業に触発された学生が諸岡先生の研究室を訪れ,東南アジ