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62 高知論叢 第98号本社スタッフ部門を「本社部門」と呼ぶ傾向があるが,本稿においては,本社(トップ・マネジメント+本社スタッフ)の,「部分組織」としての側面を強調したい時に,本社を「本社部門」と呼ぶこ....

62 高知論叢 第98号本社スタッフ部門を「本社部門」と呼ぶ傾向があるが,本稿においては,本社(トップ・マネジメント+本社スタッフ)の,「部分組織」としての側面を強調したい時に,本社を「本社部門」と呼ぶことにする。また,同様に,本社スタッフの「部分組織」としての側面を強調したい時に,本社スタッフを「本社スタッフ部門」と呼ぶことにする。他方,トップ・マネジメントについては,基本的にいかなる時も「トップ・マネジメント」と呼ぶことにする。なぜならば,「トップ・マネジメント」という言葉自体が,すでに部分組織の意味を持っているからである46。すなわち,本稿において,今後,「本社部門」というとき,それは,「トップ・マネジメント」+「本社スタッフ部門」を指しているので,注意されたい47。さらに,部門経営層(の一部)をトップ・マネジメントに含める場合,前述のスタッフと同様に,トップ・マネジメントについても,「本社のトップ・マネジメント」や「事業部のトップ・マネジメント」等々に分類することが可能である。よって本稿では,必要に応じて,受託経営層と全般経営層を「本社のトップ・マネジメント」と呼び,事業部門の長を「事業部のトップ・マネジメント」などと呼ぶことがあるので注意されたい。第六項 既出の諸概念の比較ちなみに,トップ・マネジメント及びスタッフを,①本社のトップ・マネジメント, ②事業部門のトップ・マネジメント, ③本社のスタッフ, ④事業部門のスタッフに区分けすると, これまでに紹介してきた諸文献のうち,Holdenet al.(1941)のトップ・マネジメント(top management)は①+②,Mintzberg(1979)のストラテジック・エイペックス(strategic apex)は①+③の一部(①及び①を直接的に支援する本社スタッフ),Young, Goold et al.(2000)p. 9 の本社(corporate headquarters)は①+③,そしてGoold, Campbell and Alexander(1994)のペアレント(parent)は①+②+③+④,さらに Goold and Campbell(2002a)またはGoold and Campbell(2002b)のペアレント諸単位(parent units)は①+②+③+④からコア・リソース諸単位,シェアード・サービス諸単位,プロジェクト諸単位,オーバーレイ諸単位を除いたもの,と解釈できる。