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62 高知論叢 第99号という意味がある(小学館独和辞典:1985年,参考までにDUDEN 独独重要用語辞典:1970年でも確認した)。ちなみに「das allgemeine Wohl」は「公共の福祉」であり,「Allgemeingut」は「公共の所....

62 高知論叢 第99号という意味がある(小学館独和辞典:1985年,参考までにDUDEN 独独重要用語辞典:1970年でも確認した)。ちなみに「das allgemeine Wohl」は「公共の福祉」であり,「Allgemeingut」は「公共の所有物,公共財産」である。マルクス氏の使用している「allgemein」の多くは,この第1の意味の「みんなの,共通の」という公共財の意味で理解すべきである。したがってわたしは本稿において「AllgemeinesAquivalent」を「共通の等価物」と訳した。18) 中世から近・現代にかけての借金制度の変移について,わかりやすく解説したのが次の文献とテレビ放映である。井原今朝男[2009]『ニッポン借金事情』[NHK教育テレビ放映:1. 借金は社会の潤滑油(10/6),2. 借金も財産の内(10/7),3. 借り手保護から貸し手保護へ(10/20),4. 貸し手優位の時代(10/27)]。19) 社会的分業を金融面における垂直的金融分業と水平的金融分業として分析した研究成果は,次の拙稿である。紀国正典[2006]「国際金融システム論(2)―金融におけるシステム論的方法の展開―」pp. 279~288。20) カール・マルクス[1968]『資本論』第3 巻第36章,pp. 782~783,原文pp. 620~621。上記の注17で示したように,「allgemeinen Buchfuhrung und Verteilingder Productionsmittel」も「生産手段の一般的簿記や配分」ではなく,本稿のように「生産手段についてのみんなのための簿記や配分」と訳した。参考文献 [以下に掲げる参考文献は,1999年に発表した拙稿:紀国正典 [1999]「公共性と公共性諸学説―国際金融システムの規範的方法の検討(1)」で紹介した参考文献以降に発表されたものと,それ以前についてもその後のわたしの研究の進展において注目するようになった研究文献をまとめたものである。同様に,国際公共性についての参考文献についても,拙稿:紀国正典[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(上)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」,[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(中)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」,[2002]「国際公共性と国際公共性諸学説(下)―国際金融システムの規範的方法の検討(2)―」で紹介した参考文献以降に発表された研究成果をまとめた。 なお,高知大学経済学会学会誌『高知論叢』の特集論文「コモンズの形成と環境問題」と特集関係論文は一つにまとめた。さらに公共哲学京都フォーラム(金泰昌氏代表)編の公共哲学文献シリーズ(2001~2008年)については年代順にまとめた。]阿部清司・石戸光[2008]『相互依存のグローバル経済学―国際公共性を見すえて』明石書店.Buchanan J. M. “An Economic Theory of Clubs”, Economica, Feb. 1965.Buchanan J. M. “Joint Supply, Externality, and Optimality”, Economica, Nob. 1966.Buchanan J. M. “Public Goods in Theory and Practice”, The Journal of Law &Economics, Vol X, 1967.