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欧州における日本電気機械企業の生産体制の展開99業数が多い業種の一つである。上記二分類を合計すると,その構成比は,2006年度47.4%,2008年26.7%となっている。日本製造業の対欧州投資の中心業種は電気・電子機....

欧州における日本電気機械企業の生産体制の展開99業数が多い業種の一つである。上記二分類を合計すると,その構成比は,2006年度47.4%,2008年26.7%となっている。日本製造業の対欧州投資の中心業種は電気・電子機器と輸送機器であったが,とくに前者において,欧州全域を視野に入れた生産体制の再編成が進められていることが窺える。表14は,西欧から中欧への生産移管を行った「電気機械・電子機器」「電気・電子部品」企業の,移管元国を示したものである。主要な移管元国は英国とドイツであり,さらにスペイン・フランス・アイルランドからも生産移管が行われている。日本企業の対西欧進出の中心国であった英国の生産拠点の再編成が活発であり,また同じく日本企業の進出が多く中欧地域に隣接しているドイツからも生産移管が進められている様子である。次に,日本企業の欧州における生産体制に関する個別企業の実証的調査・研究についてみておこう。日本電気機械企業に関しては,このような個別企業の生産体制の実態についての包括的な調査・研究は,ほとんどない。もちろん,欧州で活動する日本電気機械企業,とくに大手企業の事例研究の中で,欧州域内での生産体制の変化に関して比較的詳しく言及している調査・研究はある(6)。また,日本電気機械企業の欧州における活動を考察した調査・研究の中で,欧州域内での生産体制の変化に関して簡単に言及しているものは数多く存在している(7)。しかし,上述のように,欧州における日本電気機械企業の生産体制の変化については,包括的な研究がなされているとは言い難いのが現状である。次項では,日本電気機械企業の欧州における生産体制の変化について,筆者が行った企業調査の結果に基づき,これもまた包括的とは言えない幾つかの事例研究であるが,可能な範囲で考察を行うこととする。 表14 「電気機械・電子機器」及び「電気・電子部品」の過去5年の西欧から   中欧への生産機能・工場の移管(国別) (社)回答企業数選択国数移管元国英国ドイツスペインアイルランドフランス2006年度9 13 7 3 2 1 -2008年度4 4 - 2 1 - 1(出所) 『ジェトロ調査』(2006年度調査,2008年度調査)より作成