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120 高知論叢 第100号の阿智村部分等を次稿とする。第1章 高知県大豊町における高齢者生活支援Ⅰ 大豊町の概要1.大豊町の自然と社会,人口(1)自然高知県長岡郡大豊町は,高知県東北端四国山地の中央部に位置....

120 高知論叢 第100号の阿智村部分等を次稿とする。第1章 高知県大豊町における高齢者生活支援Ⅰ 大豊町の概要1.大豊町の自然と社会,人口(1)自然高知県長岡郡大豊町は,高知県東北端四国山地の中央部に位置し,県庁所在地の高知市より約40㎞の距離にあって,東部,南部は香美市,西部は本山町,北部は愛媛県四国中央市及び徳島県三好市に接している。一級河川吉野川が町のほぼ中央部を流れ,東西32㎞,南北28㎞の広がりを持ち,総面積は314.94平方キロメートルを有している。大豊町は,石鎚・剣山両山系が交錯し,隆起した峻嶺に囲まれ,標高200m~1,400m,平均450mの急傾斜で複雑な山岳地帯であり,平坦地はほとんどなく,耕地は総面積の1.1%に過ぎず,棚田,傾斜畑で形成されている。大豊町は山岳地帯ということもあり,河川の上下,河岸と山腹,地勢等により気象に著しい差異が見られ,嶺北地域全般に多雨地帯であるため,年間降水量が 3,000ミリに達する所もあり,土砂災害等を誘発させやすい。年平均気温は14℃で寒暖の差が大きく,夏は比較的涼しく,冬には南国高知には珍しく雪が積もることもある。大豊町は,昭和30年3月31日,東豊永村,西豊永村,大杉村,天坪村の4か村が合併し発足した大豊村から始まる。その後,旧天坪村南部5集落が香美市(旧土佐山田町)に編入された。昭和47年4月1日には,高知県下25番目の町として町制を施行し,大豊町と改称し今日に至っている。(2)社会大豊町は古くは豊永郷と呼ばれ,四国のほぼ中央部に位置していることから,昔から南北を結ぶ交通の要として,吉野川及びその支流沿いに発展してきた。奈良時代には,僧行基によって大田山豊楽寺,粟生山定福寺等が建立され,幾