100号

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限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 121度かの変遷を経て今日に至っている。また,藩政時代には大豊町域の豊永郷全域と本山郷,甫岐山郷,上倉郷のそれぞれ一部で構成されており,参勤交代にも利用された....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 121度かの変遷を経て今日に至っている。また,藩政時代には大豊町域の豊永郷全域と本山郷,甫岐山郷,上倉郷のそれぞれ一部で構成されており,参勤交代にも利用された官道も整備され,土佐三番所に挙げられる立川番所も置かれるなど,国防の要の地でもあった。(3)人口平成17国勢調査によれば,高齢化率50.8%であり,大豊町が県内市町村で初めて50%台を突破した。国勢調査を時系列にみると,昭和30年の人口は22,386人であったのが,昭和40年には15,776人,昭和50年に11,018人と減少を続け,平成17年には5,492人と約4分の1まで減少した。人口減少に歯止めはかからず,厚生労働省(国立社会保障・人口問題研究所)の発表によると,2005年の人口を100とした場合の2035年の指数は大豊町が 34.0で,これは全国3番目の低さであった[9]。Ⅱ 集落の状況1.全体の状況大豊町には85の集落がある(1集落消滅)。集落の戸数は減少し続けており,平成21年4月1日現在,「100戸以上」が2集落あるものの,「10戸以上20戸未満」が22集落,「10戸未満」が8集落で,20戸未満の集落が全体の35.3%を占めた[10]。徳島県との県境に峰集落があるが,昭和30年の国勢調査では世帯数53戸,人口298人であったのが,平成20年には世帯数21戸,人口16人にまで減少している。平均世帯員数でみると4.5人から1.3人に減少している。限界集落を数えてみると,85集落中,平成4年4月1日には5集落であったものが,平成10年3月31日には21集落に増加し,平成21年4月1日には58集落に及んだ(図表1,図表2,図表3)。65歳以上人口が50%を超えると限界集落とされるが,さらに細分化してみると,「90%以上」が1集落,「80%以上」が5集落,「70%以上」が15集落,「60%以上」が17集落,「50%以上」が20集落となっており,「限界」の度合いもかなり高くなりつつある。集落の代表者である区長の確保にも苦慮しており,区長の年齢をみると「65