100号

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限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 127また,町営バスは無料化になったが,八川集落としては「無関係」である。無料になったが,路線である国道に出るまでが大変だ。受益者負担なしというやり方は,むし....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 127また,町営バスは無料化になったが,八川集落としては「無関係」である。無料になったが,路線である国道に出るまでが大変だ。受益者負担なしというやり方は,むしろ不公平なのではないかと思う。集落の現状を知ってもらうためには,大豊町役場が3か月に一度ぐらいは,地域巡回をしてはどうか。月1回は配布物をもって来ているが,意見の交換や情報伝達には至っていない。特に,元気な方々の家には行かないので,何かと情報がいきわたらないこともある。個別訪問をしても全部で2000世帯なのだから,職員が手分けすれば可能だと思う。そうとはいえ,「行政に言うても,いかんろう」というあきらめがどこかにあることも事実である。八川集落では,「大家族のように仲良く」,「部落の融和」,「家族主義で」をモットーに,道役,お宮の祭り,月見や忘年会などになるべく皆が集まって行うようにしている。しかし,これからは,元気な人たちに負担がかかっていくだろう。将来,集落が消滅するというのであれば,近隣の集落との合併を考えて,助け合っていきたい。具体的に,近隣の集落とそのような話をしたことはないが,今後は必要になってくるだろう。八川集落を出て,都会で暮らした人たちも,60歳で定年を迎えても,まだ20年生きる時代だ。とすれば,若い人は都会へ行っても良いから,子育てが終わって,U ターンをすればいい。そういうサイクルができればと期待している。今は,田舎でもインターネットが使えるし,田舎でも住んでいくことは十分可能だと思うから。以上,八川集落における生活課題の一端を紹介したが,八川集落は現在20戸を保っており,リーダーが健在であることから,集落としてのまとまりを維持しているといえる。経験的に20戸を下回った頃に集落としてのまとまりが弱くなってくることがわかっているので,それまでに集落としての将来像を検討していくことが必要であろう。Ⅲ 行政支援の特徴1.町長・住民課からの聴き取り結果限界集落地域における高齢者の生活支援において行政が果たしている役割と