100号

100号 page 130/242

電子ブックを開く

このページは 100号 の電子ブックに掲載されている130ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
128 高知論叢 第100号今後の方向を明らかにする目的で,大豊町長岩崎憲郎氏および住民課にインタビュー調査を行った(2009年7月22日)。その結果の概要を以下に示す。(1)大豊町長からの聴き取り結果住民が1~2....

128 高知論叢 第100号今後の方向を明らかにする目的で,大豊町長岩崎憲郎氏および住民課にインタビュー調査を行った(2009年7月22日)。その結果の概要を以下に示す。(1)大豊町長からの聴き取り結果住民が1~2人になり,区長がいない集落もある。道路が集落中心部に敷かれなかったことが過疎化を早めた面もある。最近10年の町内集落の変化は速まっている。治療策,撤退策,予防策が考えられるが,町内85集落を同じようには扱えない。消滅する集落という現実があるとしても,住民感情を考えると,それを住民に示すことに疑問を抱いている。限界集落58か所,準限界集落24か所,普通集落3か所となっている(2005年)。1955年には,旧4村合併により,22,000人の人口であったが,2009年4月1日現在で5,158人にまで減少した。人口減少率は全国3位であり,2035年までに66.4%減少して1,867人になると推計されている。現在,10戸未満の集落が8集落,20戸未満の集落が22集落,100戸未満の集落が2集落という状況にある。区長が集落外に居住しているという集落も5地域ある。16歳未満が一人もいないという集落は33地域ある。2008年度の場合,出生数13名,死亡数131名であり,人口の自然減が見られ,転入133名,転出169名であり,人口の社会減も見られる。転入者は仕事関係であるが,定住する人はほとんどいない。3つの小学校の生徒数は合計で112名,4つの保育所の児童数は合計で55名であり,少子化が進んでいる。要介護高齢者比率は11.9%である。国保診療費と脳血管障害死亡率は県内でワーストの位置にある。高齢者が電動四輪で転落し,5時間後に郵便局員が発見したということもあったし,ひとり暮らしの高齢者が亡くなり,1時間後に発見されるということもあった。そこで,高齢者や障害者が安心して暮らせるようにするため,緊急時の通報ができるサービスやIP告知端末を利用した安否確認をおこなう「大豊町見守りネットワーク事業」を町単独事業(交付金を含む)として始めた。その事業は,①「愛コンタクトサービス」,②「シルバーホン」,③「GPSシステム」,に分けられる。①は,IP告知端末を利用し,安否の確認やボラ