100号

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限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 131押しつけるのではなく,集落が自発的に共同作業をおこなっている。町外在住の大豊出身者や大豊町が好きだという支援者が会員になることによって,大豊特産「山の幸....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 131押しつけるのではなく,集落が自発的に共同作業をおこなっている。町外在住の大豊出身者や大豊町が好きだという支援者が会員になることによって,大豊特産「山の幸」が届けられたり,クアハウスやコテージが低料金で利用できる「大豊ふるさと応援団」の会員も町が募集している。I ターンやU ターンしてくる人も見られるように,モノ,ヒト,カネを結びつかせ,山を市場にして,ふるさと雇用を進めてゆく。大豊の行政は,他市町村の行政とは異なり,地域に住む人々の生活に見合った社会資本を整備してゆく。人口減少時代に将来に向かって守るべきものは水や緑,環境であり,山に住む必要性や公益性は今後,高くなる。日常の営みの中で出てくる不公平感や不便さを見据えつつ,一人ひとりの高齢者に寄り添うことが基本であり,生きる希望をサポートしてゆく。(2)大豊町住民課からの聴き取り結果住民課としては,「大豊町見守りネットワーク事業」に重点を置いている。前述の①「愛コンタクトサービス」,②「シルバーホン」,③「GPSシステム」は,65歳以上独居世帯,70歳以上の高齢者世帯,身体障害者手帳1・2級の障害をもつ人のいる世帯のうち,見守りが必要で申請のあった人を対象にしている。②と③以外の組合せ利用をすることもできる。この事業により,住民から「ありがたい」,「安心だ」という声が出ている。ボランティア対応する住民は,区長や民生委員に頼んでいる。「安心して暮らしたい」は町長の政策目標でもあり,「地域担当」職員は,24時間いつでも,住民が困っていたら駆けつけるようにしている。電話がかかってくれば,とりあえず出かけてゆく。家族や近隣にも言えない困り事の相談役にもなっている。電球の取り替え,遺言書の書き方,夫婦げんかの相談等,日常生活のきめ細かいことの相談も受ける。専門的な対応が必要なこともあるので,法テラスや警察署とも意見交換をおこなっている。住民課と社会福祉協議会,保健師(地域包括支援センター)が相互に,気になる人(たとえば,認知症の疑いのある人)の情報を交換している。「買い物」については,必要な物の4割程度は移動販売によって満たされ,