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限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 133西峰地区と同様に,町内の12地区の老人クラブでは,年2回は県主催で,1回は自主運営で運動に取り組まれてきた(自主運営は2010年度から休止された)。老人クラブ....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(上) 133西峰地区と同様に,町内の12地区の老人クラブでは,年2回は県主催で,1回は自主運営で運動に取り組まれてきた(自主運営は2010年度から休止された)。老人クラブ以外では,総合ふれあいセンター主催または国保連合会主催のプールを使っての運動教室(クアハウス)が開かれている。総合ふれあいセンターとは別に,町内3ヶ所では、介護予防事業(二次予防事業)の一環として,地域包括支援センター主催の健康アップ教室もおこなわれている。ただし,一般高齢者も対象にされており,高知市で始まり市外にも流行した生き生き百歳体操がおこなわれており,送迎もある。大豊町は,要介護度の認定比率がとくに低い,高いということはないが,2009年4月以降の認定調査項目の変更の影響によって,軽度化する傾向が見られたので,その場合は,申請によって原状復帰してもらっている(同10月以降は,そのような状況をふまえて,国が調査項目を元に戻す方向で再修正した)。介護保険料が低いのはサービスが不足しているからであり,訪問介護事業所1か所,通所介護事業所1か所,グループホーム1か所,療養病床4か所,介護老人福祉施設1か所(30床+短期入所10床)という状況にある。効率性を考えると,集住した方が良いだろうが,高齢者は訪問介護や通所介護を利用しながら自宅で暮らしたいと思っているだろう。しかし,担い手がおらず,とくにホームヘルパーの人材不足は深刻な状況にある。訪問介護の利用ニーズは家事援助がほとんであり,利用者の好み等に合わせるのがたいへんなので,他人の家に入ることを嫌がり,時給1000円でも応募がない。自然な形で地域で暮らしてきた人は,相互の支えあいがあり,give & takeのような面もある。雪が降るとヘルパーが入りにくくなるが,訪問介護を担っている社会福祉協議会ができるだけ入るようにしている。権利擁護は,「地域担当」職員ががんばっている(悪質商法や訪問販売の被害防止)。高齢者虐待もあるが,地域包括支援センターや他の機関が対応している。特別の調査をしなくても住民のことはよくわかっているが,マネジメントするほど支えるサービスがない。住宅改修や福祉用具のレンタルは,業者が市内から入ってくるので,すぐに対応できるが,地域密着型サービス(通所,短期入所,訪問介護のサービスを同じ事業所から一元的に提供をうける小規模多機