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144 高知論叢 第100号担っており,一つの楽しみになっている。移動の問題が最も大きい。運転する人が高齢化しており,道も悪い。車に乗る人は少なく,ボランティアで運転してくれる人もいるが,乗せてもらう人は無....

144 高知論叢 第100号担っており,一つの楽しみになっている。移動の問題が最も大きい。運転する人が高齢化しており,道も悪い。車に乗る人は少なく,ボランティアで運転してくれる人もいるが,乗せてもらう人は無料では申し訳ないという意識をもっている。乗り合いタクシーは,西峰地区より東の萩地区で人を乗せて,3~5人が乗る計画を立てる。車に乗る経験が少ないので,車酔いしやすい。建前としては一人から乗れるはずだが,個人が思うようにはならないという。町営バスは,バス停に行くまでがたいへんで,遠い人で歩いて40分かかるという(図表9)。老人会も,足の確保がたいへんであり,免許を持つ人は少なく,ほとんどの人(40名程度)は歩いてくる。へき地診療所は月1回開かれるが,40分~1時間くらい歩いてくるという。電動カーに乗る人もいる。立ち上がれなくなったり,認知症になると,施設に入る。介護認定を受けている人は少ない。自分の家を離れるのが高齢者にとっては苦痛であるという。救急車が西峰地区にはよく入る。集落再編すると,なおさら隣家が遠くなり,車に乗れる人が限られるという。 最後に,地域で安心して暮らし続けるための条件をたずねたところ,各調査図表9 西峰地区集落の様子