100号

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公共性研究の方法と公共性三元論(下) 157教 4.6億人(6.8%),その他である。政治体制は,議会制民主主義国か独裁国であるかで大きく区分できるが,とりわけ言論・表現の自由があるか,情報統制されているかの区....

公共性研究の方法と公共性三元論(下) 157教 4.6億人(6.8%),その他である。政治体制は,議会制民主主義国か独裁国であるかで大きく区分できるが,とりわけ言論・表現の自由があるか,情報統制されているかの区別は重要である。 さらに国際システムは,格差システムである。人口規模,国土面積,国力,経済力,軍事力,金融力,保有資源,エネルギー使用量,生活水準,教育水準,医療水準,社会保障水準などでの国民システム間の格差がきわめて大きいからである。 国連世界人口白書2009によれば,世界の総人口は68億2940万人である。人口の多い国は,中国約13億人,インドが約12億人,アメリカが約3億人である。これと比較して人口の少ない国は,ナウル共和国1万人,ツバル1万人,パラオ共和国2万人,リヒテンシュタイン公国4万人と約1万倍もの格差がある。 一人当たり国民総所得(GNI:2008年)でみれば,上位20カ国はノルウエーからシンガポールにかけて8万ドルから3万ドルの範囲にあるが,下位20カ国はブルンジからバングラディシュにかけて140ドルから520ドルの範囲と約600倍もの格差がある。ちなみに国内総生産(GDP)第1位のアメリカは一人当たりとなると第9位で4万7千ドルであり,GDP 第2位の日本は18位で4万ドルである。 生活水準や紛争などを反映して,各国・地域の平均寿命は,上位が日本(82.7年),香港(82.2年),アイスランド(81.8年)などであるが,下位の国はアフガニスタン(43.8年),ジンバブエ(44.1年),ザンビア(45.2年)もの格差がある。 国連食糧農業機関(FAO)は,2010年9月,同年の世界の栄養不足人口を9億2500万人(世界人口比16%)と推計した。2009年は世界金融危機と食料価格の高騰を受けて一気に10億人(世界人口比20%)を超えたのである。  『世界がもし100人の村だったら』の著書は,「すべての富のうち6人が59%をもっていてみんなアメリカ合衆国の人です。74人が39%を,20人が2%を分けあっています。すべてのエネルギーのうち20人が80%を使い,80人が20%を分けあっています。75人は食べ物の蓄えがあり,雨露をしのぐところがあります。でもあとの25人はそうではありません。17人はきれいで安全な水を飲めません。村人のうち1人が大学の教育を受け,2人がコンピューターをもっています。けれど,14人は文字が読めません。」と述べている。23) 図表7で,A国の国民領域とB国の国民領域の大きさを,Aが大きくBが小