100号 page 215/242
このページは 100号 の電子ブックに掲載されている215ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
高知大学での教育活動をふりかえって213かったことに気づいたことも何度かあった。この意見カードは,私の研究の視野も大きく広げたのである。 学生の意見の紹介は,意外にも好評で喜ばれた。もっと他の学生の意見....
高知大学での教育活動をふりかえって213かったことに気づいたことも何度かあった。この意見カードは,私の研究の視野も大きく広げたのである。 学生の意見の紹介は,意外にも好評で喜ばれた。もっと他の学生の意見を聞きたいとの要望が多くあった。同年齢の人の意見には興味があり,大いに啓発されるようである。 板書の字も大きく明瞭になるようにした。読めないような小さな字や,かすれたマーカーでも平気で板書する教員に,学生の不満は多い。板書の方法も大きく一覧できる図解で明快にわかる方法はないものかといつも考え,いろいろ試してみた。 学生が書いた要望についても重宝した。わたしの昔からの早口や熱が入って興奮してくるとますますそうなる癖については,その度に学生から「早口過ぎてわからない」との批判があり,徐々にゆっくりと「間」をとって話すように心がけられるようになった。落語であれ漫才であれ「話芸」におけるプロとアマの違いは,「間の取り方」にあるといわれるが,講義の際の,「考えさせる時間を与える間」,「重要であることを認識させる間」,「少し息抜きをする間」,「次のテーマに話題を変えるときの間」等々,今でもなかなか満足できる様にできなくて苦労している。みのもんたの「思いっきりテレビ」という番組をみては,彼の司会の間の取り方と,わかりやすい図解や表を用いた説明の仕方を学ぶようにもした。学生の要望から,夏の冷房や冬の暖房の適温についても配慮できるようになった。 学生が「わかりやすい」と評価することが多かった講義は,重要ポイントを一つか二つに絞って話した場合であることも知った。あれもこれもと話しては誰でも理解は困難である。それからは講義内容を重要ポイントにそってできる限り絞り込み,厳選するようになった。 近年では,学生の集中力を高めるために,講義の中間に5分くらいの休憩時間(ブレイク・タイム)をはさむようにしている。学生はお茶を飲んだり,トイレにいったり,気分転換に外の空気を吸いにいったりしている。これは学生にはずいぶんに好評で,他の講義でも取り入れて欲しいとの声がたくさんあった。 意見カードによる成果の一つに,学生がマルチ商法や悪徳商法にはまってい