100号 page 219/242
このページは 100号 の電子ブックに掲載されている219ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
高知大学での教育活動をふりかえって217対話型授業で学生の立場にたった分かりやすい授業の追求 自己点検評価委員会から,学生を惹きつける「秘訣」を述べよと依頼があったが,特別なことはしていない。出席をとり....
高知大学での教育活動をふりかえって217対話型授業で学生の立場にたった分かりやすい授業の追求 自己点検評価委員会から,学生を惹きつける「秘訣」を述べよと依頼があったが,特別なことはしていない。出席をとり遅刻や私語を厳しく注意しているので,そのような評価は意外であった。わたしの感覚からすれば当然のことをしているだけなので,わたしが日々心がけていることを次に紹介し,委員会の依頼に応えることとしたい。三大悪評授業 聞こえない,うるさい,独りよがり 十数年来学生アンケートを実施してきて,学生が出たくないという授業の上位にいつもくるのは,①教員の声が聞こえない,②私語がうるさくて授業に集中できない,③教員が学生の状況を見ずに自分の世界を一方的に話す,この三つであった。出席したくなる授業の上位はこの逆のことであるとともに,「分かりやすい授業」というのがいつもトップにきた。分かりやすい授業を追求するために次の工夫をするとともに,対話型(コミュニケーション型)授業によっていつも学生の状況をつかんでそれに即応できるようにしている。聞き手(学生)の立場にたった分かりやすい授業を追求 90分すわり続ける学生の立場にたって謙虚に反省。教員特有の独善性を排除すること。 学生の理解できる水準にあわせる(重要なことを誰でも分かるように話す工夫が必要) 退屈しない,あきさせない工夫(おもしろいビデオの上映,マネーマジック) シンプルで見やすい,分かりやすい板書の工夫(見やすい大きな字を書く。ブルーは見にくい。OHP やパワーポイントは見づらく変換が速いので, 学生にはとても不評。) 1回の授業における重要ポイントは一つか二つに厳選(あれもこれもといわれては,誰でも分からない。人間の集中力は10分が限界) 重要ポイントはくり返し話す(誰でも1回聞いただけで,すぐに分かるものではない)対話型(コミュニケーション型)授業の開発と実践 毎回配布する出席カードの裏を意見カードとして利用し,授業への質問・疑問・意見・要望を把握し即応する。質問には次回の授業の最初に回答,分かりにくかったことは次回に復習。次のようにわたしは書いた。それをそのまま紹介してみる。