100号

100号 page 229/242

電子ブックを開く

このページは 100号 の電子ブックに掲載されている229ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
高知大学での教育活動をふりかえって227者に向けて開示したり提供する情報や知識の意味で使用するものとする。金融機関がこのような情報を広く提供する手段としては,三つの方法がある。①ディスクロージャー誌,②....

高知大学での教育活動をふりかえって227者に向けて開示したり提供する情報や知識の意味で使用するものとする。金融機関がこのような情報を広く提供する手段としては,三つの方法がある。①ディスクロージャー誌,②インターネットのホームページ,③窓口などでの対面説明である。最近では,インターネットの普及によって,ネットバンキングやネット証券取引が,手軽さや手数料の安さもあって人気を広げている。それとともに金融機関のインターネット上のホームページが,金融情報の開示や提供の手段として,また金融に関係する一般的知識や情報を広く提供する金融啓もう活動と金融消費者教育の手段として,重要な意義と役割を担うようになってきた。金融機関のホームページは,今では,たんに金融機関の宣伝・広報手段だけでなく,社会が必要とする重要な金融情報や知識をいつでもだれもが安価に手にいれることができる社会的手段である。そういう点では,金融機関のホームページは,わたしのいう金融の公共性の意味での公共財であることは間違いない。 したがって,すぐれたディスクロージャー誌やホームページといえるのは,どのようなものか,金融消費者はなにをどう知りたいのか,知るべきか,知ることができたか,なにが足りないのか,このようなことを追求してより望ましいディスクロージャーやホームページのあり方を検討していけば,それは,金融情報という視点からみた,金融における社会的責任経営(CSR)や社会的責任金融(SRF)のあり方を解明できることになる。 第2の意義と目的は,学習活動としてのものである。 学生みずから主体的に,実際に所在する金融機関やその金融機関が開示・提供している金融情報を調査・分析・評価することによって,金融機関が果たしている社会的役割をより身近に知ることができるし,現実の金融情報にふれそれを学ぶことによって,生活に役立つ金融知識を身につけることができるからである。 実際に店をかまえている金融機関が提供している生の金融情報にふれ,自分の頭で自由に発想して考えた方法で,その金融機関を評価するのであるから,たいへんにおもしろいだろうし,知的興奮や刺激を得るのではないかと推察する。これによって,イメージのわかない教室空間で教科書をただ受け