100号

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232 高知論叢 第100号ず取り入れた。またコピーと貼り付け(いわゆるコピペ)で他人の知的生産物を簡単に複製できるので,知的所有権の尊重とデジタル・モラルおよびデジタル・リスクについてはうるさく注意してき....

232 高知論叢 第100号ず取り入れた。またコピーと貼り付け(いわゆるコピペ)で他人の知的生産物を簡単に複製できるので,知的所有権の尊重とデジタル・モラルおよびデジタル・リスクについてはうるさく注意してきた。教育目標の変化 昔わたしの頭の中にあった大学における教育目標とは,総合的な教養と専門的な学力を身につけてもらい,そのまとめとして優れた卒業論文を書いてもらって,それで終わりというものであった。しかし次第に,それでいいのかと疑問をもつようになった。大学はこれまでの学習体系のまとめであるとともに,社会への出口である以上,出口教育としての大学のあり方も必要であると考えるようになってきたのである。 自分の将来について安易に(テキトーに)考えていたため,ブラックな会社や自分に不適合な会社に入ってしまい,体を壊したりすぐに辞めたりする学生も多い。就職活動に失敗してフリーターになってしまう学生もいる。就職戦線が厳しくなったとはいえ,自分の将来の進路や人生目標についての学生の意識は希薄であり,上級生になってから大あわてという学生は多い。 大学における教育目標は,「社会的総合自立力の形成」としなければならないと決めた。その内容は,ソウルズ(SOULS)の紀国ホームページにおいて,次のように表明してある。「社会的総合自立力の形成とは,社会において経済的・職業的・生活的・人間的に自立できる総合的知的能力・技能のことです。社会的マナー・モラル,社会・企業におけるコミュニケーションやプレゼン能力,自立的判断能力,会社選択能力などです。大学教育は,優秀な卒論を書かせることで終わるというものではありません。その後に自立していける能力・技能を大学時代に身につけてもらうことを目標において,教育実践と改革に努力すべきであると考えます。」(出所:高知大学人文学部SOULS:紀国ホームページ:https://souls.cc.kochi-u.ac.jp) 就職活動指導は,教育活動のおまけ部分ではない。就職活動指導を積極的に