101号

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高知県自動車部品関連会社の交流会の狙いと現状1335 誘致企業E 社1970年に高知工場設立し,樹脂成形用金型の製作を開始する。その後,高知工場周辺に用地がなかったため,1992年に土佐山田工場を設立し,2008年に....

高知県自動車部品関連会社の交流会の狙いと現状1335 誘致企業E 社1970年に高知工場設立し,樹脂成形用金型の製作を開始する。その後,高知工場周辺に用地がなかったため,1992年に土佐山田工場を設立し,2008年には同工場を増設する。土佐山田工場を設立後,高知県内でも成形を手掛けるようになる。本社は大阪府に置いており,子会社として国内1拠点(大阪府),海外5拠点(アメリカ,メキシコ2拠点,インドネシア,中国)がある。電池用パッキン,コネクター部品,コンデンサー部品,インサート成形部品を生産している。土佐山田工場では,2008年にハイブリッドや電気自動車向けなど新たな需要の拡大が見込まれるリチウムイオン電池の絶縁などに欠かせない最先端の高機能成形部品のラインを新設している。このラインではスーパーエンプラ樹脂等を用いた最先端の高機能成形品(電池用ガスケット等)を製造している。スーパーエンプラ樹脂とは,スーパーエンジニアリングプラスチックの略称であり,耐熱性,耐薬性などの機能を強化した合成樹脂である。また,電池用ガスケットとは,配管の継ぎ手や圧力容器の蓋の隙間を塞ぎ,流体の漏れ又は外部からの異物の進入を防止するものである。E社が高知県に立地するきっかけは,現社長の母親が高知県出身者であり,その縁で親戚の土地で操業を開始する。本社近くの地域では,大手企業が立地条件のよい工場用地を既に使用していたため,大阪近郊では見つけられなかったために高知県に進出した。その後,高知工場の用地拡大を考えたが,工場用地がなく,いろいろ苦労したが,高知県や旧土佐山田町(現香美市)から熱心な誘致活動を受け,用地取得をはじめとする事業運営の様々な面で協力や支援を得て,土佐山田工場を設立した。それでは,E社は高知県で操業するにあたって,どんなメリットとデメリットを感じているのだろうか。まず,メリットとして,工場用地の取得のしやすさを挙げることができるだろう。それに加えて,雇用面でも本社周辺に比べて,人材を数多く集めることができる点もメリットとしている。一方で,デメリットは無いのだろうか。ここまで,頻繁に挙げられてきた物流面の問題はどうだろう。F 社は樹脂成形品を製造しており,取引先に出荷する製品は,非常に軽