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高知県自動車部品関連会社の交流会の狙いと現状145性を落とすことにもつながり,コスト管理が厳しい自動車関連産業では,利益を出すのが難しくなる。安定的な操業が確保されたとしても,安定的にモノを運ばなければ....

高知県自動車部品関連会社の交流会の狙いと現状145性を落とすことにもつながり,コスト管理が厳しい自動車関連産業では,利益を出すのが難しくなる。安定的な操業が確保されたとしても,安定的にモノを運ばなければ,納期を守ることはできない。この点について,瀬戸大橋で結ばれているものの,四国は本州と海を隔てており,荒天による物流網の遮断がリスクとして存在する。したがって,荒天の予報が出た段階でそれに対応し,決められた納期に納入できる仕組みづくりをすることによって,安定的な物流を確保し,実行できる体制を構築しなければならない。以上のように,自動車関連産業では,決められた期日に,決められた量を納入すると言う至上命題があるため,安定的な操業を行い(不良品の発生を縮減する),安定的な物流を確保する(物流経路の遮断に対する仕組みづくりをする)ことが必須の要件である。安定的な操業については,継続的な取り組みによってしか,身につかない。一速跳びには,身に付けることができない組織能力である。そこで,自動車関連産業における必須用件として,継続的な取り組みを行うということも付け加えておきたい。2.高知県自動車関連産業の発展ストーリー(1)安定的な供給体制の構築①協力企業からの指導者派遣安定的な操業体制の構築は,非常に困難な道のりである。そこで,ひとつの方法として,外部(ここでは納入先)から生産管理技術の指導者を招き続けることによって,ノウハウを学び,指導者とともに現場改善を加速させ,安定的な操業体制を構築する方法が考えられる14。また,この方法を採用する素地として,経営者も従業員組織も良いものは真摯に学び取るという姿勢がなければ機能しないだろう。逆に言えば,真摯に学び取る姿勢が組織の隅々まで浸透しているのであれば,日々どこかしこで開催されている研修へ積極的に人材を派遣し,それを持ち帰って取り組み続けることで成果が上がるかもしれない。14 なお,納入先に製造コストが見えてしまうが,そこは能力蓄積のために目をつぶらざるを得ないだろう。