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56 高知論叢 第101号Young, Goold et al.(2000)やGoold, Petifer and Young(2001)そしてGooldand Campbell(2002a)における本社機能分類は,これまでに紹介してきた9つの分類諸基準のうち,①当該機能担当機....

56 高知論叢 第101号Young, Goold et al.(2000)やGoold, Petifer and Young(2001)そしてGooldand Campbell(2002a)における本社機能分類は,これまでに紹介してきた9つの分類諸基準のうち,①当該機能担当機関・部署の経営戦略(または資源配分)への関与度と,⑦当該機能の絶対性・相対性(1)(内製(集中・分散))及び(または)⑧当該機能の絶対性・相対性(2)(内製・分社化・外注化)との組み合わせによっても再現することが可能であり38,さらに穿った見方をするならば,より早い時期に同様の分類諸基準を用いた樋口(1995)による本社機能分類の変種(バリエーション)とみなすことも可能である。1 以下に挙げる4つの諸目的はあくまでも「主な」ものであり,これら以外の諸目的の存在可能性を否定するものではない。2 以下に挙げる9つの諸基準はあくまでも「主な」ものであり,これら以外の諸基準の本稿執筆時点における存在可能性を否定するものではない。また,時代によって,また企業によって,本社の実態像や理想像,本社の各機能の重要性等は,少なからず異なるため,これら9つ以外の分類諸基準が,今後見出される可能性がある。3 もちろん,分類(諸)基準の選択や組み合わせの仕方は,個々の文献の執筆目的に適合するものであるべきである。4 Chandler, 1991, p. 33. 邦訳筆者。5 スタッフについて,本社レベルのものと事業部門レベルのものとに分類することが可能であるが,ここでは基本的に,本社レベルのものについて議論していることに注意されたい。6 ただし,あるスタッフが担当している機能が全般的か専門的かを判断する基準は相対的であり,分類の目的によっては線引きの仕方が異なってくる可能性がある。また,実際の諸企業においては,ゼネラル・スタッフがスペシャル・スタッフの担当業務(の一部)を兼務する例や,逆にスペシャル・スタッフがゼネラル・スタッフの担当業務(の一部)を兼務する例は,決して珍しくない。7 トップ・マネジメントを支援することもある。8 ここでのゼネラル・スタッフとスペシャル・スタッフの分類は,基本的には小林末男監修・秋山義継責任編集(2006)『現代経営組織辞典』創成社,pp. 201-202の「専門スタッフ」の項における分類に従っている。9 例えば,経営企画機能(主にゼネラル・スタッフが担当,全社戦略の立案を通じて,全社戦略の決定(トップ・マネジメントが担当)を直接的に支援する機能であり,マネジメント・プロセスの一部分(主として全社レベルの計画・統制等)を担う機能でもある)と経営管理機能(主にスペシャル・スタッフが担当,機能別戦略の立案を通