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概要:
経営学分野における本社の定義及び関連諸事項に関する一考察57じて,全社戦略の立案を直接的に支援し,ひいては全社戦略の決定を間接的に支援する機能であり,マネジメント・プロセスの他の部分(主として専門分野レ....

経営学分野における本社の定義及び関連諸事項に関する一考察57じて,全社戦略の立案を直接的に支援し,ひいては全社戦略の決定を間接的に支援する機能であり,マネジメント・プロセスの他の部分(主として専門分野レベルの計画・統制等)を担う機能でもある)とを区分する場合が該当する。10 計画・組織・統制,計画・調整・組織・動機付け・統制,あるいは,計画・組織・指導・統制などとする場合もある。11 田中康一(1995)「企業の成長と本社機能立地-雪印乳業の本社移転の事例より-」『人文地理』第47巻第5号,pp. 1-22,田中康一(1996)「企業の立地と金融の地域構造-雪印乳業の事例より-」『経済地理学年報』第42巻第1号,pp. 20-43,田中康一(1996)「経営環境の変化と本社機能立地-(株)神戸製鋼所の事例より-」『経済学研究』第63巻第3号,pp. 45-72,田中康一(2001)「企業本社機能立地と都市機能との関係に関する一考察-わが国製造業大企業100社に関する実証的分析より(1)-」『高知論叢』第71号,pp. 1-29,田中康一(2001)「企業本社機能立地と都市機能との関係に関する一考察-わが国製造業大企業100社に関する実証的分析より(2)-」『高知論叢』第72号,pp. 1-31,田中康一(2002)「企業本社機能立地と都市機能との関係に関する一考察-わが国製造業大企業100社に関する実証的分析より(3)-」『高知論叢』第73号,pp. 17-45,等。12 分類基準③と分類基準④の両者は,用いている分類名(機能名)が似ているため,分類結果もよく似ている。③による本社機能分類と④による本社機能分類との,大きな違いは,④による本社機能分類だけに「サービス」という語を含む分類名が用いられることがあることである。そのため,ある文献における本社機能分類に「サービス」という語を含む分類名があれば,分類基準④が用いられていると判断可能であるが,「サービス」という語を含む分類名がない場合,分類結果だけをみて③と④のどちらが用いられているかを判断するのは困難である。③と④を組み合わせて分類しているという可能性もある。よって,このような場合に限らないが,ある文献における本社機能分類に,どの分類基準が用いられているかを判断するには,やはり分類結果(に用いられている分類名(機能名))だけでなく,その説明文や,当該文献における議論の内容・文脈なども,判断材料にする必要がある。とはいえ,実際には本社機能分類の目的・プロセス・理由等を説明している諸文献・本社機能分類諸事例は少なく,説明があっても十分ではない。このため本稿では基本的に,本社機能分類の諸事例のそれぞれについて,用いられている分類名(機能名)を主たる手掛かりとして,また各分類名(機能名)に関する説明文等の内容を従たる手掛かりとして,当該事例が用いている分類基準が何かを判断している。13 意志決定とは区別している点に注意。14 実務上は管理業務担当部署がサービス業務も担当したり,逆にサービス業務担当部署が管理業務も担当するなど,様々な兼任のケースがあり得る。さらに,助言を「管理上のサービス」と呼ぶ文献もある(占部編著,1980,p. 229)。15 宮川・和田(1985),小野洋祐(1994),梅澤・前川(2003),島本(2002)等の本社機能分類(第4表,第6表,第11表,第12表等)を参照。