101号

101号 page 72/162

電子ブックを開く

このページは 101号 の電子ブックに掲載されている72ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
70 高知論叢 第101号たとえば,池川地区では認知症の講演会にも参加が多く,地域の見守りネットワークも民生委員中心に実施している。高齢者の生産活動センター(後述),高齢者用住宅,生活福祉センターもある。見....

70 高知論叢 第101号たとえば,池川地区では認知症の講演会にも参加が多く,地域の見守りネットワークも民生委員中心に実施している。高齢者の生産活動センター(後述),高齢者用住宅,生活福祉センターもある。見守り活動は,一人暮らし高齢者,高齢者夫婦,精神障害者を対象としている。社協支所→民生委員→地域奉仕者(協力員)という連絡体制をとっている。見守りされている側は,頼らない限り,誰にされているかはわからない。認知症の早期発見につながったり,容態急変に対応できた例もある。防災活動にはリンクしていない。自主運動グループが多いのは吾川地区であり,地理的条件として,集会所近辺に多くの住民が住んでいることが影響している。池川地区でも,4カ所で,運動だけでなくカラオケやゲームもおこなわれている。仁淀地区でも,1~2カ所で運動がおこなわれている。介護保険サービスの利用状況についても,地域性が見られる。仁淀地区では訪問系(訪問介護や訪問リハビリ)中心であり,動ける間はデイサービスを利用しないという傾向が見られる。池川地区は,訪問介護+通所介護の組み合わせ中心であり,複合利用したいという意向がうかがえる。吾川地区はデイサービス中心に利用されている。要支援等になるおそれのある人に対象を限定する介護予防事業は集まらないので,地域支援事業としてではなく,一般高齢者も含めて,介護予防に取り組んでいる。隣近所が離れていると,安否確認がなかなかできず,耳が遠い人の場合,電話もかけにくい。緊急通報装置を設置して協力者を位置づけているが,協力者も高齢化している。池川地区のある地域では,7世帯,8人しか居住しておらず,全員が80歳以上という状況にある。そこでは,家と家の間は離れており,ヘルパーの訪問を受けているのは1世帯である。通院は4人ぐらいで日を決めて行き,買い物も同時に済ませている。コミュニティバスも運行曜日が合わなかったり,待ち時間が長かったりする。吾川地区のある地域も厳しく,自給自足ができればよいが,野菜を作るのも難しい状況である。家族は京阪神や高知市に住んでおり,毎週見に来る人は一握りである。疎遠になると,正月や盆でも帰ってこない。U ターンする人は,