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限界集落における孤立高齢者への生活支援(中) 71妻をおいて単身で戻ってくる。親の介護のために移住してくる介護U ターンが増えている(3集落に一人ぐらいの割合)。水の管理が難しくなっている。区長になる人も....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(中) 71妻をおいて単身で戻ってくる。親の介護のために移住してくる介護U ターンが増えている(3集落に一人ぐらいの割合)。水の管理が難しくなっている。区長になる人も少なくなっており,区長がいなくなった地域もある。回覧文書をもっていけないので,郵送するが,視力の関係で字が読めない人もいる。新聞も,朝刊が午後に届く状況にある。民生委員も負担が厳しく,担い手が少なくなっており,複数の地域を担当している状況にある。地区ごとの地域の助け合いに向けた集いの場を作ってゆく必要がある。住んでいるけれども,共同活動をしないという人もいる。祭り事も減り,神祭をやらなくなった所もある。サービスを利用していない家に,保健師が訪問し(町が委託して社協が臨時で保健師を雇用している),気になる人は地域包括支援センターに連絡してもらっている。社協も含め,保健と福祉の連携はとれているが,医療との連携は難しい。移動の問題は大きく,80歳を過ぎても運転している人もおり,運転できなくなった時の不安がある。コミュニティバス(後述)は各地区にとっては週1回の運行であり,地区によっては予約制となっている。健康面では,低タンパク質で野菜中心のため,低栄養が気になるところであり,昔からの生活習慣という面と,経済的に低所得であるため,買うのが難しいという面がある。移動スーパーは割高である。一週間のうち,月・金曜日は,低栄養,調理困難な人を対象に,配食サービスを実施している(行政から社協への委託)。水曜日は,一人暮らしか,二人とも一定年齢以上の高齢者夫婦を対象に,社協が給食サービスを実施している。訪問系サービスは3法人が事業をおこなっているが,訪問介護は赤字になっている。山奥は燃料代もかさむ。社協への行政補助はしている。介護人材も不足しており,とくにゴールデンウイークや年末・年末に不足する。田植えしながらヘルパーをしている人もいる。地域包括支援センターでは,認知症の方の相談や新規申請が増えている。認知症高齢者等を地域で見守り,地域で支えてゆく人材を確保するため「シルバーボランティア」を養成しており,これから活動してゆくことになる。