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78 高知論叢 第101号Ⅵ 仁淀川町社会福祉協議会の取り組み中山間地の高齢者の生活にとって,移動手段の確保は切実な問題であり,高知県内の多くの地域で共通のテーマとなっている。仁淀川町では,コミュニティバス....

78 高知論叢 第101号Ⅵ 仁淀川町社会福祉協議会の取り組み中山間地の高齢者の生活にとって,移動手段の確保は切実な問題であり,高知県内の多くの地域で共通のテーマとなっている。仁淀川町では,コミュニティバスが企画され,2007年度から運行が開始された。高齢者の移動問題の解決を図る取り組みとして,県内でも注目を集めている。町から委託を受けた仁淀川町社協に聞き取り・視察調査をおこない,コミュニティバスの運営状況や,社協としての高齢者の生活支援に向けたその他の取り組みもうかがった(2010年1月18日)。その結果は以下の通りである。コミュニティバスは,15人乗りバスが3台,専用車として使われている。補助ステップや手すりも設置されている。運行日は月曜~金曜の平日で,運行時間は 6:00~15:00となっている。運転手は社協の嘱託職員という位置づけで3名いるが,全員が大型二種免許をもち,いずれもバス乗務の経験をもつ。3台のバスは,仁淀,池川,吾川の3方面に分かれて運行し,各方面はさらにいくつかの路線に分かれる(たとえば,仁淀地区の場合,8路線)。料金は大人が 200円,小学生が100円となっており,要介護高齢者や障害者は半額となっている。実際に割引対象となっている人は利用者の1割程度である。一台につき,一日平均10名程度の利用がある(図表5,6)。図表5 仁淀川町コミュニティバス(2010. 1. 18)