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限界集落における孤立高齢者への生活支援(中) 81クアップしており,自力通所が難しい人には送迎対応している。ミニデイ等に参加せず,質的に孤立している高齢者がいる地域もあるという。ある孤立している高齢者に....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(中) 81クアップしており,自力通所が難しい人には送迎対応している。ミニデイ等に参加せず,質的に孤立している高齢者がいる地域もあるという。ある孤立している高齢者に対しては,合併以前から,その人だけを対象に年2回,ミニデイが継続して実施されている。地域包括支援センター等と連携し,孤立高齢者に対して共通の認識をもつことが課題になっている。Ⅶ 仁淀川町の積極面と今後の課題仁淀川町は人口が約7000人であり, 死亡率が出生率の5倍というなかで,年少人口比率が8%,高齢化率が49%という状況であり,人口減少,少子高齢化が進行している。財政不安を背景として合併せざるを得なかったのであろうが,今後,総合支所における職員の削減とともに,本庁方式に転換してゆくとすれば,きめ細かい行政サービスが行き届かなくなることはないのか,中心部以外の過疎化が加速することはないのか,それらの懸念や不安はどのように補足ないし払拭されるのか。行政の大枠として,その方向が示されなければならないだろう。一世帯しかない集落も生まれてきているなかで,住民の中ではリーダー役としての部落長や地域長が,行政の中では「地域担当」職員が,それぞれ住民の声やニーズを受け止めながら,今後の地域づくりの方向を住民とともに話し合う機会をもつことによって,住民相互の支えあい活動として,また,行政支援として,取り組むべき方向が見定められてゆくであろう。現在,すでに取り組まれているなかにも,積極的な取り組みが見られる。地域づくりの一環として,小学校を活用して宿泊施設を運営しているグループをはじめとして,様々なイベント等を企画して活動しているグループがある。そのように,仁淀川町の豊かな自然と文化,歴史を生かした地域づくりを進めてゆくことは,都市化,効率化に偏った経済成長,産業政策が見直され,生活の質が改めて問い直されるようになっている今日,今後の地域づくりの王道を示すことにもなりうるだろう。反面,様々な生活課題にも直面しているが,地道な努力や工夫が積み重ねられている。