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88 高知論叢 第101号「集落計画」(平成20年度~)は,部落ごとに話し合いを持って,部落の課題,問題点を明らかにしながら,村への要求,地域の財産(もの,文化,人など)など,集落維持のために必要な事項を計画....

88 高知論叢 第101号「集落計画」(平成20年度~)は,部落ごとに話し合いを持って,部落の課題,問題点を明らかにしながら,村への要求,地域の財産(もの,文化,人など)など,集落維持のために必要な事項を計画として策定するものである。「地区計画」(平成20年度~24年度)は,村の基本計画の策定にあわせて,より住みやすい地域づくりのために自治会ごとにそれぞれの地域特性を生かした計画を策定するものである。阿智村では,「村を構成している全ての『集落』が,これからもずっと元気に存続すること」を「持続可能な村」と考えて,限界集落化を予防するための条件を明らかにして,住民と協働しながら集落支援を行っている。その基盤になるのが集落計画である。具体的な集落計画を実際に作成した集落は,約60集落のうち限界集落といわれる集落も含めて,まだ20集落に満たない(2010年1月現在)という。集落計画の構成は,例えば,限界集落である宮本集落の計画をみてみると,「目標」,「今はこんな集落です」,「大事にしたい点」,「現状の問題点・工夫したい点」,「こうしていきます」,「具体案」などからなっている。具体案のところでは,「家庭」ですること,「集落」ですること,「複数の集落と協働」ですること,「自治会と協働」ですること,そして「村への要望」といったように,家庭,集落,自治会,村のそれぞれの役割分担と協働が明確に示されている。そこでは,道路などのハードの公共事業ではなく,ソフト事業が中心的な内容になっているという。参考までに,宮本集落の計画を資料としてあげておく。 【宮本集落の集落計画(出所)阿智村資料】 目標:部落に賑わいをもたらし,生涯現役でいられる集落1.今はこんな集落です・子どもが少なく,ひとり暮らしや女性のみの世帯が増える傾向にある。・部落常会の出席者はお年寄りや,女性が中心。・空き家,空き地が増えている。・公共施設が近く便利。(役場支所・公民館学校・農協・郵便局等)・川が近くにあり,涼しく,釣りや川遊びができる。