高知論叢102号

高知論叢102号 page 123/222

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限界集落における孤立高齢者への生活支援(下) 121ろ部会」の役割は,イベントの企画であり,運動会,音楽会,文化展,成人学級の開催(認知症の学習会)などを企画してきた。「安心部会」では,ひとり暮らしの見守り....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(下) 121ろ部会」の役割は,イベントの企画であり,運動会,音楽会,文化展,成人学級の開催(認知症の学習会)などを企画してきた。「安心部会」では,ひとり暮らしの見守り活動をおこなっている(女性が多い)。旧大野見村の生涯学習は先進的だったし,国保も安かったが,合併に際して,旧中土佐町にあわせて高くなった。基礎年金額も低すぎるし,もっと声を出していかないといけないと思っている。産業については,野菜の出荷を女性8名で行なっている(さかき,大根,梅らっきょうなど)。高知市内の「ふるさと市場」へ,新聞配送車の帰りの便に載せてもらう。売り上げの20% が手数料(配送料,包装などの経費)である。年間1万円の売り上げがないと契約から外れることになるが,今のところない。今年の6月,町内に新しく販売施設ができるので,販路が広がるかもしれない。野菜の出荷は,結局,市場までの運搬が課題である。移動,買い物については,コミュニティバス,デマンドバスの要望を町に出したが,実現していない。とりあえず,65歳以上は路線バス無償化ということになった。しかし,高齢者がドア・ツー・ドアで行けるようにしてほしい。例えば,ある集落はバス停まで6㎞もある。町内の民間バス事業者2社との兼ね合いもあるようだが,行政として何とかしてほしい。買い物については,あまり困っているということはないように思う。配達(個人業者,生協),移動スーパー(町外から)や家族の協力などもあり,ある程度満たされている。今のところ,振興会の年度計画は立てているが,中長期的なものはあまり考えていない。予算は年間150万円であり,賃金で地区内の人にほとんど払うので,自由に使える財源が少ないため,文化事業を進める上ではネックになっている。音楽会で一流の人を呼びたいが,手作りの音楽会を催し,中学校や地域の太鼓をおこなっている。神祭については各集落で行い,6つの集落のものを集めた津野神社もある。神祭については,振興会はタッチしていない。全戸を対象にしている会であるため,各戸の宗派もあるだろうから。様々な情報が振興会に一元化し,効率的になった。地区長が振興会に入って