高知論叢102号

高知論叢102号 page 131/222

電子ブックを開く

このページは 高知論叢102号 の電子ブックに掲載されている131ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
限界集落における孤立高齢者への生活支援(下) 129は,安心安全のためのハード整備に関する委員会である。防災に関する要望を行政につないだり,用地交渉や防災パトロールなどもする。行政との交渉組織として機能し....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(下) 129は,安心安全のためのハード整備に関する委員会である。防災に関する要望を行政につないだり,用地交渉や防災パトロールなどもする。行政との交渉組織として機能している(土木委員長が代表として交渉する)。農業関係の取り組みとしては,採種組合(米の籾種を作っている)があり,県下全域に販売している。もともと二期作に向いている種を作った人が地域にいる。種を作るための田があり,他品種と混じったらいけないので管理が難しい。早稲の種はほとんど富山県から,遅いのは土佐町から県下に販売している。その他,県下で2番目に農協ができたりということもあった。部落ごとに集会所があるが,各集会所とは別に「やる気館」があり,鍵は掛けていない。誰でもいつでも使ってよい。酒類も飲んでよい。補充は誰かが気づいた時にやる。電気代等,管理費用は農協が持っている。もともと農協の木炭倉庫だった所を,農協合併によって支所がなくなるのに合わせて改修して作った。地域の上の世代から,農協を活用することと,子どもは3人,ということを言われる二世代,三世代が同居する割合も高い。相川地区の見所は,棚田の景色であり,とくに名人の歌「柴刈り歌」が流れる装置がある所から見る景色が良い。旧相川小学校は,2011年にコミュニティセンターにして,集まれるような場所にしたいという話し合いを進めている。図表15 土佐町相川地区調査 ②