高知論叢102号

高知論叢102号 page 132/222

電子ブックを開く

このページは 高知論叢102号 の電子ブックに掲載されている132ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
130 高知論叢 第102号市部との交流施設にも活用できればと考えている。行政主導ではなく,住民からの積み上げでやっていきたい。他地域との交流の意思は強い(特に女性グループ)ので,どうにかしたいと考えている....

130 高知論叢 第102号市部との交流施設にも活用できればと考えている。行政主導ではなく,住民からの積み上げでやっていきたい。他地域との交流の意思は強い(特に女性グループ)ので,どうにかしたいと考えている(あったかふれあいセンター事業とは別に,独自の活動として)。スポーツなどを通じて,子どもも引き寄せたい。相川地区の今後については,旧小学校を生かして,「夢と希望をもち,ずっと助けあえる地域」にしたい。また,特産品を売っていきたい。コミュニティセンターができたら,そこでも売れるだろう。肉(土佐赤牛),焼肉のたれ・相川みそ,相川米・香り米,卵(もみじ卵)など,様々な特産品が相川地区にはある。畜産があり,その堆肥を水田で活用するという,地域内の資源循環ができているところも相川地区の良さと言える。Ⅳ 小括中土佐町,北川村,土佐町における高齢者の生活支援の取り組みから,今後の方向を見出しうる。いずれも,町村内の地域単位の取り組みが機能しているために,高齢住民一人ひとりの生活実態やニーズに即した地域密着型の相互支えあい活動や支援が展開できている。中土佐町大野見北地区では,町村合併による行政サービス低下への危機感から,住民自治組織を立ち上げ,行政委託・補助や県社協補助などを活用して活動資金を確保している。北地区振興会では,住民の生活にとって切実な企画・提言をおこなう「案繰り部会」,住民の生きがいにつながる文化・スポーツ・学習活動を企画する「あすなろ部会」,そして独居高齢者の孤立化を防ぐ見守り活動や防犯活動をおこなう「安心部会」に住民が参画しながら,安心して生き生きと暮らせる地域づくりが進められている。女性部では,野菜の出荷により,独自の収入確保も図られている。行政サイドからも,集落支援員が地域に入っていくことにより,高齢者の生活や取り組みを様々な側面で支える役割を果たしている。さらに,あったかふれあいセンターのサテライトがオープンしたことにより,住民どうしの交流や高齢者の居場所が生まれ,閉じこもりや孤立化の予防につながっている。他方で,地域と関われる保健師の配置や,ドア・ツー・ドアの