高知論叢102号

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140 高知論叢 第102号し2008年度は再び高い回答率を示しているが)。一方「輸送用機器,輸送用機器部品」では,「西欧」「日本」とも回答率が高い水準を保っており,また「日本」の回答率は低下する傾向を示してい....

140 高知論叢 第102号し2008年度は再び高い回答率を示しているが)。一方「輸送用機器,輸送用機器部品」では,「西欧」「日本」とも回答率が高い水準を保っており,また「日本」の回答率は低下する傾向を示していない。第4 に,「中国」「ASEAN」の回答率は,「電気機械・電子機器,電気・電子部品」でかなり高い水準を示しているが,「輸送用機器,輸送用機器部品」では低い水準にとどまっている。以上より,主要2 産業の調達先に関して,「電気機械・電子機器,電気・電子部品」では,「進出国・中東欧」はそれほど重要性を高めず,「西欧」「日本」は重要性を低下させ,「中国」「ASEAN」の重要性を高めている,という傾向が示されている。つまり,「中東欧」における現地調達が進展するというよりは,「中国」「ASEAN」からのグローバルな調達が展開されているという特徴がある。一方,「輸送用機器,輸送用機器部品」では,「進出国・中東欧」の重要性はそれほど重要性を高めず,「西欧」「日本」の重要性は高い状況を維持し,そして「中国」「ASEAN」の重要性は非常に低い,という傾向が示されている。つまり,「日本」および「西欧」からの調達に依存し続けているという特徴がある(5)。③ 2010年度の「主要調達地域の平均調達率」調査表7 は,2010年度の主要調達地域の平均調達率調査の結果を示したものである。調査報告書では,国別のデータのみが示され,産業別のデータは示されていない。在中欧日本企業の調達の全体的状況の特徴として,第1 に,「日本」からの表7 在中東欧現地法人の主要調達先の平均調達比率〔在中東欧全企業〕(2010年度) (%)中東欧ポーランドチェコハンガリー中東欧21.1 20.3 27.8 18.6西欧25.8 21.3 35.6 19.5日本29.4 34.4 22.6 31.1中国7.7 1.7 8.3 10.9ASEAN 9.0 13.4 2.6 11.4回答企業合計(社) 64 19 16 16(原資料注)平均調達比率は,各地域の回答企業の調達率を足しあげ,回答企業数で割った数(出所)ジェトロ『在欧州・トルコ日系製造業の経営実態』(2010年度調査)より作成