高知論叢102号

高知論叢102号 page 143/222

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中欧における日本電気機械企業の現地調達141調達比率が最も高く,次いで「西欧」そして「中東欧」と続き,これら主要3地域で8 割弱の調達を占めている。第2 に,「ASEAN」と「中国」からの調達も,比率は必ずしも高....

中欧における日本電気機械企業の現地調達141調達比率が最も高く,次いで「西欧」そして「中東欧」と続き,これら主要3地域で8 割弱の調達を占めている。第2 に,「ASEAN」と「中国」からの調達も,比率は必ずしも高くないが,ある程度の規模に達している。この結果を,表4 に示した「調達先」調査の2008~2009年度頃の回答率と比較すると,「調達先」調査では,「日本」「西欧」「中東欧」が3 大調達先として並立しているような印象があったが,調達量を加味した「調達率」調査によると,「日本」「西欧」「中東欧」の調達地域としての重要性には格差があることが示されている(6)。④ 1998~2010年度の「原材料・部品調達に関する経営上の問題点」調査まず,在中欧日本企業の調達に関する経営上の問題点の「全体的状況」について見ておこう。表8 は,1998~2010年度の調達に関する経営上の問題点の「中東欧全体」の結果を示したものである。これらの調査結果から,以下のような特徴を読み取ることができる。第1 に,原材料・部品調達に関して何らかの問題があると回答している企業は,データが得られる1998~2005年度および2010年度の期間のほとんどの年度で7 ~ 8 割に達しており,大半の企業が調達に関して問題を感じていることがわかる。第2 に,2000年度以降に回答項目にあげられている「品質」「コスト」「納期」 表8 在中東欧現地法人の経営上の問題(複数回答)〔在中東欧全企業〕(%)年   度1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2008 2009 2010部品調達60.0 71.4 71.0 47.9 81.8 82.2 87.0 75.4 ― ― ― 71.9品質― ― 41.9 29.2 57.6 51.1 50.0 38.5 44.3 22.8 18.2 25.0コスト― ― 16.1 20.8 51.5 40.0 38.9 50.8 39.3 43.0 28.6 35.9納期― ― 19.4 22.9 33.3 48.9 42.6 43.1 42.6 21.5 22.1 26.6現地調達先の不足― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 37.7 39.1その他― ― 9.7 2.1 6.1 4.4 5.6 4.6 6.6 5.1 3.9 0.0回答企業数(社) 25 35 31 48 33 45 54 65 61 79 77 64(出所) 表1 に同じ