高知論叢102号

高知論叢102号 page 215/222

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社会経済学科(1997年度まで経済学科)のカリキュラムとその担当体制の変遷213≪コメント≫2010(平成22)年度に本学は,教育組織と教員研究組織とに分け,各教員はそれぞれの学系・部門の組織に分散所属することに....

社会経済学科(1997年度まで経済学科)のカリキュラムとその担当体制の変遷213≪コメント≫2010(平成22)年度に本学は,教育組織と教員研究組織とに分け,各教員はそれぞれの学系・部門の組織に分散所属することになった。社会経済学科の教員は,多くは教育組織の人文学部教授会に属し,研究組織としては人文社会科学系人文社会科学部門に属することになったが,社会経済学科の7名の教員は総合科学系地域協働教育学部門に移籍した。具体的には担当科目としては主としては,計量経済学,経済政策論,財政学,公共経済論,国際経済論,マクロ経済論,企業情報システム論である。現在,この7名の教員は既定の社会経済学科の授業科目を基軸教育科目,共通教育科目,演習を含む専門教育科目を担当している。このことは,国際社会コミュニケーションに経済学科から移った教員や,黒潮圏総合科学部門の3名と若干,その責務範囲を異にしている。この関連での問題,課題については後述する。Ⅲ 個人的な反省的展望これまで時期区分ごとにコメントをしてきたが,以下,今後の社会経済学科のカリキュラム編制を展望するために,私の個人的感想ないし反省的感想を含めて,思いつくことをいく点か述べる。社会経済学科の志願者,合格者,入学者の特徴としては,ここ数十年継続して,地方国立大学の社会科学系の学部や学科と較べると地元高知県の出身者は,ほぼ20~30%であり,地元出身者の学生は相当に少ないといってよい。推薦入試では地元出身者が30から40%を占める。これを含めても入学者の地元出身者は,30%を越えることはないというのが実情である。長期の傾向で言えば,1980年代までは大分,宮崎,福岡の九州から入学者が多くいたが,その後は岡山,兵庫からの入学者が多くなっている。それは瀬戸大橋の開通や九州への交通の休止などが影響していると言えよう。なぜ,地元高知県出身者の志願者,入学者が少ないのかを調べたこともあるが,いずれも明確な理由はなかった。そのことを踏まえると,受験生数ないし倍率を増やすために地元出身者の入学者の獲得を目指し,地元との連携強化という柱を強める方向での入試改革