高知論叢102号

高知論叢102号 page 33/222

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国際会計基準審議会の金融商品会計基準プロジェクトにおける金融危機への対応31 我々は,公正価値会計の枠組みを再確認しつつ,会計基準設定主体が,流動性及び投資家の保有期間を踏まえ,金融商品の価格評価の基準....

国際会計基準審議会の金融商品会計基準プロジェクトにおける金融危機への対応31 我々は,公正価値会計の枠組みを再確認しつつ,会計基準設定主体が,流動性及び投資家の保有期間を踏まえ,金融商品の価格評価の基準を改善すべきであることに合意した。 我々はまた,会計事項に対処する景気循環増幅効果に関するFSF の提言を歓迎する。我々は,会計基準設定主体が,2009年末までに以下のための措置を採るべきであることに合意した。① 金融商品の会計基準に関する複雑性を低減する。② より広範な信用情報を取り込むことで,貸倒引当金の認識に関する会計基準を強化する。③ 引当金,オフバランス・エクスポージャー及び評価の不確実性に関する会計基準を改善する。④ 監督当局とともに作業することで,評価基準の適用における明瞭性及び整合性を国際的に達成する。⑤ 単一の質の高いグローバルな会計基準に向けた重要な進捗をもたらす。⑥ 独立した会計基準設定過程の枠組み内において,国際会計基準審議会の定款の見直しを通じ,健全な(prudential)規制当局及び新興市場(emerging markets)を含む利害関係者の関与を改善する。この宣言を受けて,IASB は2009年4 月の会議においてIAS 第39号の改訂プロジェクトの見直しをすることとした。この結果,2009年6 月の会議において,2008年11月にIASB とFASB で合意したプロジェクトを3 つの段階(フェーズ)にわけ,IAS 第39号をIFRS 第9 号に置き換えるプロジェクト(簡素化プロジェクト24)を進めることとした。 図表3 2009年8月における金融商品会計基準簡素化プロジェクトの計画公表の時期(予定)MoU Joint2009 Q4 2010 Q1 2010 Q2 2010 H2フェーズ1:分類と測定IFRS ○ ○フェーズ2:減損の方法ED IFRS ○ ○フェーズ3:ヘッジ会計ED IFRS ○ ○認識中止IFRS ○ ○(出所:http://www.iasb.org/Current+Projects/IASB+Projects/IASB+Work+Plan.htm  (2009/8/18))