高知論叢102号

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44 高知論叢 第102号18 山田辰己,「IASB 会議報告(第84回会議)」,『会計・監査ジャーナル』,Vol. 21,No. 2,日本公認会計士協会出版局,2009年2 月,62~63頁。 この中で山田氏は,カーブアウトの問題につい....

44 高知論叢 第102号18 山田辰己,「IASB 会議報告(第84回会議)」,『会計・監査ジャーナル』,Vol. 21,No. 2,日本公認会計士協会出版局,2009年2 月,62~63頁。 この中で山田氏は,カーブアウトの問題について,EU がカーブアウトを行うとIFRS は新たな規定を追加することができないこととなり,この結果,企業(金融機関を含む)が,いくらの金額をどの区分へ振り替えたのか,また,振り替えた金融資産に従前の公正価値測定が適用されていた場合にはいくらの評価損益が生じていたかなどの情報が全く提供されないまま自由に再分類することが可能となる懸念があったと述べている。19 詳細については,山田辰己,「第16回IAS 第39号の改訂公開草案について-分類及び測定:金融危機への対応-」,『会計・監査ジャーナル』,Vol. 21,No. 11,日本公認会計士協会出版局,2009年11月,28~30頁参照。20 財務省ホームページ,http://www.mof.go.jp/international_policy/convention/g20/g20_210314-3.pdf(2011/8/22)21 同上22 外務省ホームページ,http://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/s_aso/fwe_09/communique.html(2011/8/22)23 同上24 IASB ホームページ「IFRS 第9 号:金融商品(IAS 第39号の置き換え)」http://www.ifrs.org/Current+Projects/IASB+Projects/Financial+Instruments+A+Replacement+of+IAS+39+Financial+Instruments+Recognitio/Financial+Instruments+Replacement+of+IAS+39.htm(2011/8/22)において,「本プロジェクトの目的は,金融商品の分類と測定規定を簡素にする(simplifying)ことによって財務諸表の利用者の有用性を改善することである」と述べられていることから簡素化プロジェクトと呼ばれている。25 「プロシクリカリティ(pro-cyclicality)は(景気)循環増幅効果などと訳され,もともと存在する景気循環をさらに後押しする効果を意味します。具体的には,バーゼルII における銀行の最低所要自己資本規制や,金融商品の時価会計がしばしば対象の一つとして挙げられます。クレジット市場が悪化したときに,これらの規制・基準に基づいた与信先の評価や保有している金融商品の評価の悪化により,銀行等市場参加者のリスク許容力が低下し,貸出の抑制や有価証券の売却のインセンティブを高め,クレジット市場の収縮をもたらすことで,結果的に実体経済を含めた市場全体をさらに悪化させる効果を持ちうることが懸念されています。バーゼル銀行監督委員会を含む規制・監督当局は,このプロシクリカリティ問題に関して対策を検討中です。」(KPMG ホームページ:http://www.azsa.or.jp/b_info/keyword/pro-cyclicality.html(2011/8/22))26「 国際財務報告基準(IFRS)シンポジウム①~午前の部・分科会~」,『会計・監査ジャーナル』,Vol. 21,No. 12,日本公認会計士協会出版局,2009年12月,12頁。27 FCAG, Report of the financial crisis advisory group, July 28, 2009, p. 3.