103号

103号 page 119/154

電子ブックを開く

このページは 103号 の電子ブックに掲載されている119ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
限界集落における孤立高齢者への生活支援(完) 113「面」の取り組みと言えよう。地域福祉計画が住民と行政との協働による地域福祉活動や地域づくりの方向,地域福祉活動計画が住民と社会福祉協議会との協働による地....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(完) 113「面」の取り組みと言えよう。地域福祉計画が住民と行政との協働による地域福祉活動や地域づくりの方向,地域福祉活動計画が住民と社会福祉協議会との協働による地域福祉活動や地域づくりの方向を示すものであるという違いはあるにせよ,行政や社協がバックアップしながらも,住民が自分たちで考え,策定し,実行してゆく計画としての本質は共通している。その場合,住民どうしの絆や相互の連帯意識,地域に対する愛着心,住民相互の温かい思いやりや相互扶助意識が基本となる。地域福祉活動や計画づくりにおいては,地域社会の共同性がベースを形成している。住民相互に家族意識のような共同性が根づいていることは,相互の支えあい活動やそのための計画づくりの原動力となる。地域福祉(活動)計画は,住民の主体的な活動を進めるうえでのグランドデザイン,羅針盤であると同時に,その策定プロセス自体が,地域を見つめ直し,自分たちがしたいこと,しなければならないことを考え,実行してゆくための契機となり,実行プロセスにおいても,推進力,エンジンのような役割を果たす。具体的には,市町村内の地区ごとの小地域単位の計画や,個別テーマに即した実施計画(アクションプラン)によって,いつ,どこで,誰が,誰を対象に何をおこなうかが決まってゆくが,それを推進してゆくための全体的な目標意識と方向性が市町村地域福祉(活動)計画によって与えられる。住民主体の地域福祉活動を進めてゆくうえで,地区単位ごとのリーダー,サブリーダーがそれぞれ選出,養成されている場合もあるように,小地域単位での実行局面においてキーパーソンが存在することも重要なポイントであり,計画を「画に描いた餅」に終わらせないための牽引役が必要になる。「自分の地域にはリーダーがいない」という声もよく聴かれるが,たとえば,社協が生活支援サポーター養成講座のような形で育成した人々が各小地域単位でリーダー役となり,その人を中心に,地域福祉活動や地域づくりの目標を立て,実行,評価している地域もあるように,意識的な人材育成をしてゆくことも考えられる。あるいは,集落支援員のような形で,行政が各地域に対して人材派遣したり,人件費保障することも考えられる。住民が納得,満足できる地域づくりを進め,自信や責任感をもち,主体的な