103号

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114 高知論叢 第103号存在として成長してゆくためには,自分たちで考え,話し合い,実行してゆくことが欠かせない。地域を見つめ直し,地域の良さや固有価値を生かしつつ,自分たちの生活課題を解決してゆくために....

114 高知論叢 第103号存在として成長してゆくためには,自分たちで考え,話し合い,実行してゆくことが欠かせない。地域を見つめ直し,地域の良さや固有価値を生かしつつ,自分たちの生活課題を解決してゆくために,「一人ひとりが始められること」,「地域の支え合いやネットワークで対応できること」,「行政や関係機関等の協力が必要なこと」などに区別しつつ,それぞれの課題に対して自助,共助,公助をどのように組み合わせれば解決できるかを話し合い,計画化し,実行に移してゆくことになる。その場合,地域福祉活動においては,住民相互の協働である共助が最も重要な意味をもつ。地域の生活課題の解決次元としては,「すぐにできること」,「工夫やアイデアが必要なこと」,「予算や資金確保,議会の承認が必要なこと」などに区別したり,「緊急性やニーズが強いもの」,「実現可能性が高いもの」,「中長期的な検討・準備が必要なこと」などに区別して,目標時期を考える。一人ひとりができることは,すぐにでも始められる可能性が高いだろう。住民相互の支えあい,協力によってこそ実現可能であったり効果的であるものや,一緒に取り組む方が楽しいような活動は,皆でその実現可能性や実施方法を考え,企画して取り組んでゆくものであるので,一定の話し合い,準備期間が必要となるであろう。行政責任で実施すべきことについては,関係各課の調整や議会,予算,条例との関わりが出てくる可能性があるので,長期的な取り組みを必要とするかもしれない。社協や行政の関わり方としては,「全地区網羅型」と「モデル地区開発型」が考えられる。満遍なく全地区に働きかけ,同様のペースで進めてゆく方法と,積極的な地区に焦点をあて,そこにテコ入れをはかってモデル地区としながら,他地区に良い意味で伝染させてゆく方法が考えられる。いずれにせよ,各地区の積極的な取り組みや魅力的な取り組みを発表会や社会福祉大会で発表してもらう機会を設けたり,広報誌等で周知することによって,良い意味のアナウンス効果が生まれるであろう。地域福祉(活動)計画を持続可能なものにするためには,小地域単位で,住民自身がふり返りをして,気づき,学ぶことが重要になる。地域の生活課題や良さを見つめ直し(アセスメント),自分たちのすべきこと,