103号

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限界集落における孤立高齢者への生活支援(完) 117計画を実施して半年後や1年後に,自分たちの地区計画の達成・進行状況を自己評価(振り返り)することによって,次の半年間,1年間に対する目標意識をもちやすく....

限界集落における孤立高齢者への生活支援(完) 117計画を実施して半年後や1年後に,自分たちの地区計画の達成・進行状況を自己評価(振り返り)することによって,次の半年間,1年間に対する目標意識をもちやすくなる。これまでの活動を通じて目標達成度,取り組み進捗度,課題解決度,成果・効果,等を明らかにする。住民だけでは困難な場合,行政,社協,専門機関等の協力も得る必要がある。目標としながら取り組めなかったり,取り組みが失敗した場合には,その原因を住民同士で共有化しつつ,解決方法を考える。取り組みが成功した場合にも,その要因を分析,共有化することによって,他の地区にとっての良い教訓となるであろう。小  括見守り活動が個々の要援護者に対する「点」のような活動であり,サロン活動は,地域の拠点において住民が輪のようにつながる「円」の活動であるとすれば,地域福祉(活動)計画づくりとその実行は,それらを包み込みつつ,地域の課題全体に眼を向け,取り組んでゆく「面」の活動と言えるだろう。それら3つの活動は,別の言い方をすれば,「個別支援」から,「集団支援」を経て,地域全体を暮らしやすいまち・むらにしてゆく「地域づくり」につながる連続構造の一環を構成しているものとして捉えることができる。一人ひとりに寄り添う個別性の視点と,地域全体を良くしようとする地域性の視点が折り重なる時に,地域福祉の総合性が発揮される。一人ひとりの悩みや孤立化・孤独化を見逃さず,地域の中での交流・ふれあい・生きがいの拠点を形成しながら,地域全体の課題に対しても住民相互の協力によって解決してゆくという意味で,3つの活動に共通するのは,人と人とのかけがいのないつながり,絆をつくるということである。たとえば,見守り活動にしても,普段からの関係づくりがなければ,異変があっても何が異常なのかがわからないかもしれないし,サロンは利用者どうし,利用者と支援者の関係づくりであるだけでなく,来ていない人への気遣いや配慮もおこなうという意味でのつながりが見られる。地域福祉(活動)計画は,住民相互のつながりに基づく信頼関係と相互の思いやりがなければ進まない。家族が,それを構成する親きょうだい等,一人ひとりを大切にすると同時に,